目指せ、2拠点生活! 広島・音戸の瀬戸で古民家再生 1 なぜに音戸の瀬戸へ(1) イロリバHOUSEがついに完成
住宅新報 2020年12月15日 号 8面

立派な梁と古い土壁が美しい宿の屋内
新企画のスタート
今回から新コーナーが始まる。これまでは、インバウンドのもたらす地域の恩恵について語ってきたが、今回からは私個人が、広島県の音戸(おんど)の瀬戸で有名な海辺の古い一角で、取り組みを始めた古民家再生物語だ。私の取り組みを通して、どこの地方も持つ「空き家」という課題に対して、参考になればと考えている。
インバウンドのゲストがターゲットであるが、新型コロナの影響で当面は厳しいだろう。やがては落ち着いて来れば、彼らに興味を持ってもらえる古民家宿となると期待する。
民泊というスタイル
私は、インバウンドの取材をするだけではなく、東京・西荻窪の自宅を活用して民泊の受け入れをしてきた。インバウンドを自分ごととしてとらえたく、個人でもできる民泊を5年前に始め、直接ゲストさんと話すことでいろいろと気づきも多かった。世界中からゲストがやって来て、国際交流ができ、楽しい時間を過ごしている。
そこで分かってきたことは、民泊が異文化体験にもなることだ。単純に泊まるという機能のみなら、ビジネスホテルに泊まるのがコストパフォーマンスから考えてベストである。しかしそれ以外のものを求める人もいるのだ。例えば建物のユニークさ、民泊ホストとの交流や近隣の魅力などがある。このような小さい民泊が全国に増えれば、日本の地方にも脚光が当たるだろうと確信を持った。
音戸の瀬戸に宿を
そして、昨年の春にたまたまご縁があって、広島県の呉市の離島で古民家宿を経営することになったのだ。音戸という海が見える場所で、約100年前に建てられたものをリノベーションを進めた。モダン古民家の交流施設をコンセプトに「音戸イロリバHOUSE」という施設名にして、この10月にやっと内見会を開催し、地元の呉市の市長さんまで立ち寄っていただいた。11月から宿泊の募集を開始したが、宿泊以外にもフリースペースがあり、いろいろな用途に活用できる。またおかげさまで、家守さんも決まり、運営を手伝ってもらえることになった。ここでは、シェア型の宿運営を目指す新しいやり方だ。
次回からは、どのような経緯で古民家再生をしていったのか、さらには想定外な出来事など、何をしたのか詳細を伝えていきたい。

















