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スタンダード会員限定現場探訪! 積水ハウス総合住宅研究所 所長 野間賢さん 検証し、自信を持って届ける

住宅新報 2020年6月16日 号 22面

住まい・くらし
野間所長

野間所長

 今年8月に創立60周年を迎える積水ハウス。総合住宅研究所(総住研、京都府木津川市)は創立30周年記念事業の一環として、90年4月に設立された。業界初の本格的な研究・開発拠点として独自の構法や制震システムなど多くの成果を生み出してきた。

 現在の所長は野間賢氏。就任は19年11月になる。野間所長は豊橋技術科学大学大学院の修士課程を修了し、88年4月に入社した。一貫して技術畑を歩み、総住研には設立から12年間所属していた経歴もある。「当社の研究開発の基本姿勢は、徹底して検証を行い、自信を持って仕上げたものをお客様にお届けすること」と説明する。

 自身の信条を「お客様に本当に喜んでいただける技術をつくり込んでいく。技術は人の幸せのために使われるべき」と説明。また、「一度やろうとしたテーマを簡単に諦めてはいけない。信念を持って続けていれば追い風が吹くときもある。それを機敏に察知しながら商品化につなげる」と述べる。

 様々な研究開発に携わってきたが、太陽光発電パネルの設置工法と外壁材が思い出深いという。

 同社は業界に先駆けて太陽光発電パネルの設置に取り組んだ。94年当時、「パネルの設置工事で10棟ほど職方と一緒に屋根に上った。設計から施工、マニュアルづくりまで一連の技術業務を経験した」と振り返る。施工を行ったのは「屋根に設置するシステムを設計し、部材をつくり、施工を職方に任せるだけでは、自分の仕事の良さ、悪さは分からない」からだ。

 外壁材では03年から07年にかけて、光触媒塗装の研究開発、商品化に携わった。光触媒塗装は有機物を分解し建物の汚れを雨水で洗い流すもの。塗装の劣化検証のために、強い雨が降り、紫外線が強い宮古島に曝露試験場を建てた。

3つの指導方針

 研究所員への指導方針では(1)協力してくれる人を大切に。いろいろな人と手を取り合って、視野の広い技術研究開発を行う、(2)研究の成果を商品として顧客に届ける。それを明確な目標に据える、(3)徹底した検証の裏付けを取りながら技術研究開発を続ける――の3つがポイントだ。

 方針を浸透させるために、リーダーを重視する。現在、総住研の研究系では構造、温熱など9つの専門グループがある。「個々のメンバーにはいろいろなことを自由に発想してもらいたい。それを一つの方向に持っていくのがリーダーの役割」と述べる。

 9つのグループが個々に分散してはいけない――。「当社では『イノベーション&コミュニケーション』が提唱されている。当研究所でも皆がコミュニケーションを取りながら、研究開発テーマをうまく進めていく、そういうスタイルを定着させたい」と意欲を示す。

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