住友林業・光吉敏郎次期社長が会見 中高層木造の普及を推進、デベやゼネコンと連携強化
住宅新報 2020年3月10日 号 16面

市川社長(左)と光吉次期社長
木材は材料としての工業化が進んだものの、大工など現場の人手不足が深刻化。光吉次期社長は、木材のプレカット化やIoTの活用などにより、木造住宅の現場施工において更なる合理化を進め、競争力を付けていくとした。会員組織「イノスグループ」についても、同様の環境であることに触れ、CAD制作など工務店支援を行っていく考えを示した。
また、光吉次期社長は、住宅が建築面積の65%で木材が利用されている一方、非住宅では9%に過ぎないと指摘。「低層から4階建てまでの木造建築は、建築基準法の緩和などで木造化が進んでいる。「W350」計画(木造超高層建築の開発構想)を打ち出しているが、ハイブリッドを含めた木造建築の高層化はまだまだだ。規制とコストをクリアし木材が中高層に使われていくかは、我々の開発技術にかかってくる。ディベロッパーやゼネコンと組んで中高層建築物に木材使用が増えるよう注力する」と語った。
海外事業については、北米・豪州では木造住宅事業での地位確立や、木材・建材分野でのシナジーによる海外市場向け商品展開を拡大。東南アジアにおいては、RCを中心とした開発事業を含めた住宅事業を展開する。
光吉次期社長は、市川社長からバトンを受け継ぐのは2度目で、1度目は92年に米国シアトルへ赴任する時。当時は150万戸を超える住宅着工があり、木材輸入で加工業がにぎわった時代を振り返った。その上で、当時の6割程度の市場規模となった中で、「非常に重いバトンだ。住友の事業精神をよりどころに、住友林業の経営理念を実践していく」と身を引き締めた。
リーダーシップに期待 市川社長は1月に社長就任を打診、光吉次期社長を「国際感覚、バランス感覚に優れ、社内、取引先からの信頼も厚い」と評し、変化の激しい環境下でのリーダーシップに期待を示した。
新型コロナウイルス拡大の影響については、住設機器の納期遅れにより、物件引き渡し時期のずれ込みはあるものの、20年3月期業績への影響は軽微との見通しを明らかにした。
一方、市川社長は、住宅展示場への来場者数が2月で前年より10%以上減少しているとし、3月の来場者数に新型コロナの影響が出ていると指摘。今後については「収束のタイミングは気にしている」(市川社長)と述べ、4月以降の影響を注視するとした。

















