この人に聞く ポラテック 北大路康信専務取締役 非住宅のプレカット受注が伸長
住宅新報 2019年9月10日 号 10面
――木造非住宅の現状をどう見ているか。
「競合先の大部分はS造(鉄骨造)、一部がRC造(鉄筋コンクリート造)。鉄が高騰し、ハイテンションボルト(高力ボルト)が品薄になるなど、木造非住宅に順風が吹いている。戦後に植林し、50年、60年経った杉林がすごく成長している。国土交通省や林野庁が木材利用の推進に積極的で、それも追い風になっている」
「少子化は今後も進むし、これから先を見ると、住宅着工は減っていく。非住宅という新しい分野を拡大していきたい。団塊の世代が消費を引っ張ってきた事実がある。プレカットにおいて、当社で一番多いのも団塊の世代が利用するであろう福祉施設で、20.5%(19年8月時点)を占めている」
――施策で強化した点を教えてほしい。
「3月21日付で非住宅推進部をつくった。それまでの非住宅推進課を部に昇格させたもの。課の時代は本社所属で4人のみ。今は13人が所属している。本社は6人で、7人は各営業所の配置だ。来年度は16人に増員しようかと考えている」
実績は堅調に推移
――非住宅におけるプレカット材の受注状況は。
「昨年度は受注坪数全体の7.4%で、今年度に入り、9%台に乗った。住宅を含めた全体の生産坪数が前年並みをクリアする中で、非住宅の受注目標を10%に置いていた。その目標になかなか到達しなかったが、直近では7月が10.9%、8月が10.2%と、かなり伸びている」
――木造非住宅の長所は。
「木材は『軽い』『安い』『早い』、この3つを売りにして事業を展開している。木造はS造やRC造に比べて建築物の減価償却期間が短い。重量が軽く、基礎をそれほど打たなくてもいい。施工する人たちも木材で建ててみたら早くできることを実感し、リピーターが多い」
「事務所や幼稚園、ファミリーレストランなどを木材で建てるのと、鉄で建てるのと、どちらかよいか。木造のほうがすごく働き心地がよい。鉄とは異なる、もともと生物だった木材に合う感性が人間の心の中にあるのでは」
――今後の課題は。
「日本の大学の建築学科で、木材を教える先生がほとんどいない。10人もいないのではないか。そのため、業界に入ってくる人たちに非住宅を材木で建てようという気がない。だから設計図はS造かRC造になる。それを木材に変えていく必要がある。当社では設計者や木材流通業者などを対象に『木造非住宅の会』を設けている。会員数は617社(19年3月1日現在)を数える。木造非住宅推進のために啓発していく」



















