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スタンダード会員限定賃貸に防災設備仕様 旭化成ホームズ 入居者の要望反映

住宅新報 2019年3月19日 号 16面

住まい・くらし
共用部には防災ステーションと太陽光発電を設置(発表資料より作成)

共用部には防災ステーションと太陽光発電を設置(発表資料より作成)

 旭化成ホームズは2月半ばから、賃貸住宅「ヘーベルメゾン」で、災害時におけるレジリエンス(災害への抵抗力・復旧力)強化を目的とした設備仕様「へーベルメゾン・防災パッケージ」を提案している。

 「ヘーベルメゾン」は賃貸用に開発した構造躯体ではなく、耐震・耐火性能に定評のある戸建て住宅「ヘーベルハウス」の躯体を採用。室内の被害を最小限に抑えるため、業界に先駆けて制震構造も標準仕様としている。今回の設備仕様は「防災はハードとソフトのミックス」(マーケティング本部営業推進部商品・仕様グループの玉光祥子氏)という考え方を背景に開発された。

 共用部のエントランスに「防災ステーション」を設け、「皆が集まり、災害を乗り越える意識を促す。皆が集まる場所があることは普段の安心につながる」(同)工夫を凝らす。防災ステーションには防災備品倉庫や非常用コンセントに加え、防災サイネージの設置を提案する。防災サイネージはテレビの視聴ができ、災害時の情報途絶を防ぐ。平常は所在地の気象情報などを配信する。また、太陽光発電パネル(2キロワット)と蓄電池(6.5キロワット時)を独立した回路で共用部につなぎ、停電時の電源を確保する。

 各戸専有部では、地震後の通電火災を防止する感震ユニット付き分電盤を設け、玄関に非常用照明を設置。室内の壁は家具固定を可能とし、地震時の家具転倒を防ぐ。更に転倒の恐れのある家具類を収納する集中収納、備蓄を促すパントリーの設置なども提案内容に盛り込んでいる。

 これまで同社では「より高い収益性をオーナーに還元するために、賃貸住宅自体の価値を高める必要がある。また、建物が古くなっても入居者にとって魅力的でなければいけない」(同)と、ペット共生型や子育て共感型といったコミュニティ賃貸、間取り系に工夫を施したマイ・スタイル賃貸を提案してきた。その際、オーナーへの提案を鑑み、設備やソフト面でデータや根拠を求めてきたのが特徴だ。今回の「防災パッケージ」では18年10月に「防災に関する意識調査」を実施。ヘーベルメゾン入居者1144人から回答を集めた。99.6%が賃貸住宅でも「災害に対する強さ」が重要と回答。賃貸住宅の防災性能に求めるもの(複数回答)として、電力確保(84.7%)、備蓄(57.6%)、家具の固定(47.8%)という結果を得て、防災パッケージには回答結果を反映させた。

 玉光氏は「今回が当社の考える防災賃貸のゴールではない。第1弾としてメッセージを出したという位置付け」と説明。物件の規模やコスト面に配慮し、電気関係(太陽光発電・防災サイネージ・蓄電池・非常用コンセント)のアイテムを除く設備仕様で年間500棟の採用を目指す。

 導入費用は電気関係が約230万円、防災備品倉庫が約13万円、各戸の設備(1LDKベース)で1戸当たり7.5万円を見込む。家賃への反映は電気関係を除いた場合で毎月1000円、フルパッケージで毎月2000円の上乗せで対応できると同社は見ている。

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