受注や人材育成に手応え 旭化成ホームズ 川畑社長が経営を総括
住宅新報 2019年3月12日 号 18面

川畑社長
旭化成ホームズは3月1日、宮崎県延岡市で旭化成グループ工場見学会を開いた。見学会では、川畑文俊社長が今年度を総括すると共に、新年度への展望も説明した。
川畑社長は82年に旭化成工業(現在の旭化成)入社。「延岡は旭化成の創業地で、入社式は延岡で行われた。グループ全体の入社式や最初の研修は基本的に延岡で行われ、ルーツがつくられる。(新人研修で)私は紡糸工程で糸をつなぐ作業をしたが、不器用で何回か糸を切ってしまった。そのため、古い機械の錆(さび)を取り、ペンキを塗る作業に回されたのも懐かしい」と振り返った。
思い出話に続き、同社の経営戦略が語られた。今年度はヘーベルハウス(戸建て)で新商品「のきのまent」を投入、新外壁色「ブリックバーミリオン」を発売、3階建てでZEH水準の性能を実現。ヘーベルメゾン(賃貸)では付加価値型の普及に注力してきた。「受注は順調に伸びており、かなりよい状態。消費税率引き上げへの影響は以前のときよりも弱いのは間違いない。賃貸物件の空室率は2%台中盤を維持している」と述べた。
新規事業では、昨年12月に北米の木造戸建て向けの部材サプライヤーを買収。海外への出資では初の100%出資。「当社としては画期的なこと。ここをテコにして当社と相性のよいビルダーがあればM&Aを行い、セットで伸びる形をつくりたい」と展望した。
一方、昨年4月には人材育成を視野に新築事業の支店を統合した。支店数を80カ店から67カ店に集約することで、店舗を大型化した。「当社は企業文化として一匹おおかみ的ではなく、チームで営業を行う。人員が支店に多くいると、若手も身近に目標とする人を持ちやすく、若手を皆で育てる風土をつくった。受注成績も大型化した支店のほうが伸びている」と説明。同12月には同社グループは本社を東京の新宿から神保町に移転。各社を集約し連携も強化している。
新年度からは働き方改革の更なる推進やデジタルマーケティングの強化などを目的に業務改革・IT戦略本部を新設する。また海外事業本部を新設し、責任と役割の明確化を図る。
ただ、事業のベースはやはり新築請負。国内の鉄骨工場は旭化成住工(滋賀県東近江市)と九州住宅工業(福岡県朝倉市)の2カ所。今後、千葉に同社専用工場を完成させ、物流を簡素化する一方、災害時で東西が分断されても供給体制を確保する考えだ。
今年度は売上高で6000億円を見込む。25年までに1兆円の達成を目指しているが、川畑社長は「請負、マンション、海外の事業領域を広げることが一つ。もう一つは長くお付き合いいただけるようにサービス、バリューチェーンを拡大させたい」と目標達成のための指針を披露した。

















