幸福論的 『住宅論』 住宅評論家 本多 信博 ◇33 「所有」と「利用」ーーその特性 賃貸は春風に乗って
住宅新報 2019年3月5日 号 13面
連載: 幸福論的「住宅論」

「ブランシエスタ白山」より。8つのコンセプトの一つで、好きなものに囲まれて暮らすことができるディスプレイ型の住戸
これからの住宅・不動産市場を支配する潮流が「所有と利用の分離」「ハードよりもソフト」「フローからストックへ」という3つの流れになることは既に述べた(1月15日号・第26回)。
そして、所有と利用の分離が進めば所有と利用が対等の関係になり、利用に着目すればソフトへの関心を高めることになるし、それがストック再生を促すことも指摘した。 つまり、大本の潮流は「所有と利用の分離」であり、あとの二つはそこから派生した流れであることも。
ただ、所有と利用の関係については、もう少し深く掘り下げて考えてみることも必要だろう。例えば、賃貸住宅と持ち家の関係である。両者は従来から、生涯住居費としてどちらが経済上有利かと比較検討されてきた。しかし、そうした対立概念ではなく、それぞれがもつ住まいとしての特性を分析するほうが正しいアプローチといえるのではないか。

















