東京・蒲田で木造ビル 既存杭活用でコスト削減 中小ビル建て替えのモデルに 重量は42トン削減、建物面積は1.4倍
住宅新報 2018年10月16日 号 13面
東京都大田区蒲田で、主構造を木造とした6階建て耐火ビルがこのほど竣工した。企業の本社ビルとして使われていたRC造4階建てビルの建て替え事業。木を活用することで、建物面積は従前の1.4倍に増やしつつも重量は軽量化。それにより、既存建物の杭を再利用することが可能となり、コスト削減につながった。内外装にも木を取り入れた。設計を担当した腰越耕太建築設計事務所は、「同規模ビルの建て替えにおけるモデルケースになれば」と期待を寄せる。
従前建物は、築32年。スプリングメーカーの東京発条製作所が本社ビルとして使ってきたが、工場建設などの際に一部が移転し、全4フロアのうち2フロアで空き状態が続いていた。
そこで2年前に、賃貸住宅との複合ビルに建て替えて収益化を図りたいという相談が同建築事務所に寄せられた。建ぺい率や容積率を考えると建物は地上6階地下1階建てが限度。「1つの建物の中に住宅を併設するため、耐火性はもちろんだが遮音性能も求められる」(同建築事務所)。当初はRC造での建て替えを考えたが、2フロア増える分、建物荷重は増加するため、それに見合った杭工事も必要になる。今回は、従前建物の構造計算書や検査済み証などの書類が残っていたことで、その既存杭に着目。「建物を軽くし、既存杭を使う」というコンセプトが決まった。


















