久しぶりに、四谷・しんみち通りの奥にある「与志井」に顔を出した。1年ぐらい前に常連になりかけたことはあったが2、3度続けて満員で入れなかったことがあり、そのまま足が遠のいてしまった。 〝いい店〟には当然客が集まるから、そういう経験はほかでもしばしばある。勝手なもので、常連は気に入った店には〝いつでも入れる〟のが当然と思っている。水商売の難しいところでもある。かといって、居酒屋に〝予約〟は似合わない。
その夜は先客は一組しかいなかった。主人は私の顔をなんとなく覚えていたようで、ほかに誰もいないカウンター席に座るとすぐに話が弾んだ。とぼけたふりで冗談を言うのが好きな主人である。常連にはサラリーマン客が多い。地酒は数種類あるが、「立山」(1合600円)がお勧め。料理はごく普通の居酒屋メニューが並ぶが、その味はなかなかである。料理人としてのご主人は、かつて一流処で修行したのではないかと思わせる。


















