難波宏之・無添加住宅社長に聞く 「安心して住める家」広める 自然素材に着目中国市場の販売を強化
住宅新報 2018年7月24日 号 9面

難波宏之社長
――これからの家づくりで最も重要なことは?
「まず『数字の見える化』に注力する。無添加住宅は健康を害する建材、〝脱・化学物質〟への『天然石』や『米のり』『漆喰(しっくい)』『炭化コルク』など一つひとつ素材にこだわり、世界中から取り寄せ使用することが大きな特徴。入居者からは『アレルギーや喘息など病状が改善した』という喜びの声が届く半面、『空気は見えない』のでその成果に疑念を抱く人も当然いる。その人たちの不安を払しょくするため、5年前に愛媛大学と協同して空気環境調査に取り組んでいる。健康を害するVOC(揮発性有機化合物)検証データを見せることで一般消費者に対して説得力を持つ」
「一方、日本の住宅は気密性が向上したがゆえに、新建材を使用した住宅だと、微量でもVOCが発生・充満する懸念がある。室内空気環境改善が大切なゆえんだ。当社では新建材を使用しない天然素材にこだわり、TVOC(総揮発性有機化合物)対策を徹底、快適以上の室内環境を実現する。一方で、HEAT20(2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会)が目標とする住宅・建築の省エネ化に向け、HEAT20G1レベルの商品化を目指す。政策への対応だ」
結露防止に威力
――素材で特に注目すべき点は。
「壁体内結露の防止、とりわけ夏季の結露防止対策だ。他社商品(の冷暖房・空調設備)とは別の観点から省エネ対応に取り組んでいる。中でも、ウッドファイバーやパーフェクトバリア、漆喰などの当社オリジナル天然素材の組み合わせで壁内の通気性を確保、結露防止を実現するとともに、結果、ZEH(ネットゼロエネルギーハウス)を超える住宅を提供できる」
――今後の市場をどう見定め展開していくか。
「(他社では真似できない同社オリジナル天然素材とブランド供給先となる)代理店展開だ。『だれもが安心して住める家を広めたい』という当社経営理念に賛同する代理店として、3月末現在158社が加盟。順次、無添加住宅の良さについて、セミナーを通じて各地で開催・周知し、新規代理店開拓に取り組んでいきたい」
「海外市場では、中国の大手不動産開発会社『ランドシー』(南京市)と代理店契約を締結した。同社の敷地内にモデルハウス(浙江省湖州市)を4月に完成させることができた。中国ではシックハウスなど室内空気環境に関わる健康問題で、年間約220万人が死亡しているといわれている。室内環境に配慮した自然素材の建材を使用する需要が(新興の中高所得者を中心に)高まっており、これを機に当社オリジナル資材の中国市場販売を強化していく考えだ。併せて、香港や台湾にも販路を拡大する」
◇会社概要「無添加住宅」
所在地は兵庫県西宮市。72年4月、同社前身である秋田工務店として創業、87年秋田ハウジングに社名変更、89年秋田憲司氏が代表取締役に就任。01年9月「無添加住宅」設立。05年4月に秋田ハウジングと合併。06年「無添加住宅」商標登録取得。15年無添加住宅累計2000棟達成。16年秋田憲司氏が代表取締役会長、難波宏之氏が代表取締役にそれぞれ就任。
事業内容は(1)天然素材を主原料とする「無添加住宅」の壁・床・屋根・断熱材などの建築資材の開発・製造(2)「無添加住宅代理店制度」における建築資材の販売及び代理店募集。

















