〝ハードからソフトへ〟は時代の潮流だが、飲食店にこれを当てはめるとどうなるのだろうか。店構えや店内の内装がハードであることは当然だが、料理の味も店員の接客マナーも〝準ハード〟だ。なぜなら料理がおいしいことも店員の感じがいいことも飲食店として基本的なことだからである。
ではソフトとは何かといえば、その店で過ごす時間が〝どう楽しいのか〟という、ちょっと哲学的な問い掛けになる。住宅であれば耐震性、耐久性、省エネ性などハードの性能がいいことは当然で、家族がそこで〝楽しく暮らせる家〟であるかどうかが今最も大事なテーマとなっていることに共通する。東京・永田町の東急プラザ赤坂地下1階にある「唐朝刀削麺・赤坂見附店」は本場の刀削麺が食べられるだけではない。料理の味も雰囲気も上等で申し分なし。あとはどうすればこの店をもっと楽しむことができるかを客が自らのテーマとして考えたくなる不思議な店である。 (本多)


















