優良ストック推進協 安心R住宅で先導的役割を 17年度成約1800棟へ
住宅新報 2018年2月27日 号 12面

説明する島津事務局長
優良ストック住宅推進協議会(和田勇会長=積水ハウス取締役相談役)は2月21日、東京都港区の笹川記念会館で報告会「スムストックレポート2018」を開いた。
同協議会は住宅メーカーが協力し、過去に供給した既存戸建て住宅の流通促進に取り組んでいる組織。住宅履歴、長期点検メンテナンスプログラム、耐震性能の3原則を掲げ、条件をクリアする物件を「スムストック」と定義する。
協議会は08年7月に発足し、今年で10年目を迎えた。17年10月には一般社団法人を設立、17年12月には既存住宅の流通促進に向けた「安心R住宅」事業者登録団体第1号として認定。正会員は10社を数える。
報告会ではまず、国土交通省の伊藤明子住宅局長が住宅政策の動向を紹介。「安心R住宅」(特定既存情報提供事業者団体登録制度)、長期優良住宅化リフォーム推進事業、建築基準制度の見直しなどを説明した。伊藤局長は「住んでよかったと言える住まいをつくるために住宅行政を行ってきたが、住宅を手放した後も『やはりあの家でよかったな』と言えるような、住宅選択ができるような市場をつくっていくのも行政の役割」と述べ、講話を締めくくった。
続いて、同協議会の松島雄一代表幹事が活動内容を報告。年度別の成約数は16年度が1632棟、17年度は対前年比110%の1800棟を見込む。累計では17年12月末で7861棟と、成約数は着実に増加。スムストック住宅販売士試験は年3回実施。同販売士は17年12月末で累計5812人を数える。
また、成約物件の平均像、築年ごとの構成比と成約額、リフォームへの評価といったスムストックの強みを紹介。今後の拡大への課題として、流通捕捉率の向上、部門間の連携強化、認知度の向上などを挙げた。
最後に、同協議会の島津明良事務局長が登壇し、「安心R住宅」への取り組みを報告した。同協議会では「安心R住宅」の対象をスムストックに限定。その理由として3原則に加え、専用瑕疵保険、リフォーム部門との連携について言及した。また、会員企業のリフォーム提案例を紹介し、買主や売主のメリット、「安心R住宅」の基準に達していることを査定価格に評価できる点についても説明した。
同協議会では、スムストックが同制度の中で先導性や優位性の証明を行い、リフォーム提案といった新しいビジネスモデルを追求していく。今後、同協議会が先導的な役割を果たすために▽リフォームおよび提案の新しい視点、▽専用融資を利用した資金計画までセットして提案、▽売主が売却するために売主自身がリフォームを行いやすくする仕組みや工夫――などを指摘した。
島津事務局長は「安心R住宅制度は既存住宅流通市場において、購入の判断材料となる情報提供のあり方に新しい道筋をつけた、その意義は大きい。近い将来、この流れがスタンダードになる可能性がある。真の意味で安心Rを標榜するのであれば、より重要なのは情報の量や内容」と呼び掛けた。

















