ミサワ IoT住宅の国際規格作成へ 50の機器導入し検証
住宅新報 2018年1月9日 号 12面
ミサワホームはこのほど、東京都渋谷区のTBSハウジング渋谷東京ホームズコレクションで「スマートハウスの機能安全に関する国際標準規格案の進捗報告」を行った。
これは、近年急速に進む住宅のIoT化を受け、16年から同社が産業技術総合研究所(産総研)と共に経済産業省から事業を受託して調査研究を行い、IEC(国際電気標準会議)への提案を目指している事業。17年に同社が創立50周年を迎えたことにちなみ、現在は同展示場のモデルハウスに約50台のIoT機器を導入して、安全面の課題検証を進めている。
実際に、現在のライフスタイルに合わせた戸建て住宅にIoT機器を多数導入した場合、機器同士のコンフリクト(競合・衝突)のリスクが発生するだけでなく、機器の収納や配線、電源の位置や無線通信がカバーする範囲の不足など、様々な課題が見受けられたという。こうした実用面での改善点を見つけていくことも、同事業の目的の一つだ。
更に、主な目標である国際標準規格の作成に当たっては、ミサワホーム総合研究所フューチャーセンター市場企画室の西尾英樹主任研究員は「ユースケース(適用例)が重要」と語る。そこで「実際の住宅環境に近い形で多数のIoT機器を使用した事例を積み重ね、安全ガイドラインの作成につなげていきたい」と話し、IoTの安全性を担保し、住宅への実装を経て、「最終的にはIoT社会の実現を目指す」(西尾主任研究員)と今後の方向性を示した。
現在の進ちょくとしては、産総研と手分けして規格作成と実証実験を進めており、建材・住宅設備業界や電気業界などと連携しながらIoTの周辺デバイス開発も推進。約5年後には、最終的に国際標準としてIECの安全規格番号が発行される見通しだ。
また、当日はIoT機器のリスク事例の紹介も実施。外部からの不正なアクセスにより、居住者の意思によらずIoT機器が動作する様子のデモンストレーションなどが行われ、セキュリティ面でもIoT機器の安全性向上は必須であることが示された。
そのほか、同社の「分譲地」「賃貸住宅」「オーナー向け広報誌」について、IoTを取り入れた取り組みを各事業部の担当者が紹介。IoT機器を活用することで、住宅の購入者や物件オーナーなどの利便性向上を図ると共に、付加価値の維持・向上によって事業の収益向上につなげている事例が語られた。



















