オフィスと「働き方」考える 三井デザインテック 大川貴史チームマネジャーが講演
住宅新報 2017年12月12日 号 14面

大川貴史チームマネジャー
住宅やオフィス、ホテルなどの空間デザインや設計施工を手掛ける三井デザインテック(東京都港区、渋谷忠彦社長)はこのほど、都内の綱町三井倶楽部で「働き方改革に〝オフィス〟ができること」と題したプレスセミナーを開催した。
講師を務めたのは、企業の働き方コンサルティングなどを手掛ける大川貴史マーケティングチームマネジャー(=写真)。大川氏は「〝働き方改革〟というテーマを日々目にすることは多いが、そもそも働き方というのは、社会背景に大きく左右されるもの」と語る。
現在の働き方の背景として、大川氏は顧客と労働者双方の価値観が多様化したことのほか、特にテクノロジーの進化の影響が大きく、業務ととオフィスのあり方そのものを変えていると話す。そして、米Airbnbなどの先進的なオフィス事例と、その中で取り入れられている「アクティビティ・ベースト・ワーキング」というコンセプトを紹介。旧来の単機能で画一的なオフィス形態ではなく、業務に適した様々なスペースを用意して、労働者が業務に適した場所を利用するという考え方だ。
大川氏の語った事例が示唆することの一つは、こうした既成概念を離れたオフィスの形は、決して奇をてらった見せかけのものではないということだ。その仕様の根底には、現代のオフィスの抱える課題と、その解決に向けた工夫が必ずある。
例えば生産性を高めるため、個人で集中できるブースを設けてパフォーマンス向上を図る手法。あるいはコミュニケーション促進のため、あえて労働者同士が移動の際に顔を合わせやすい動線にしたフロア構造。こうした事例の紹介からは、働き方の課題に対し、具体的で効果的な解決策をハード面から提供することこそが、現代のオフィスに求められる役割だという大川氏の意思が汲み取れる。
続いて、大川氏は「これからのオフィスに求められる8つのポイント」を紹介。特に今後基本となるのが「オープンオフィス」の概念であり、企業側からもニーズの高い「コラボ空間」「集中とプライベート」の要素も重要だと述べる。更に、社外の人間に対してもオフィスを開放するなど、「社会とのつながり」を取り入れたオフィスは、実現が難しいものの今後日本でも広がりを見せていく要素として重要だと語った。
そして大川氏は、オフィスの改善に向けてより効果的な提案を行っていくため、同社が産学共同で行っている研究などを紹介。「今後もオフィス提案を通じ、企業の生産性と競争力の向上に貢献していく」と力強く結んだ。

















