60歳からの住宅ローン【リ・バース60】累計申請件数1万件突破

様々な不動産情報が盛り沢山!

スタンダード会員限定湘南に「街道コミュニティ」 住人と地域が交わる賃貸住宅 ユーミー、ブルスタが共同展開 地域・文化・風土に〝ねざす〟 鵠ノ杜舎(神奈川県藤沢市) DIYで地域づくり

住宅新報 2017年10月31日 号 11面

住まい・くらし
  • 「鵠ノ杜舎」の住棟は路地を介して向き合う

    1 / 5「鵠ノ杜舎」の住棟は路地を介して向き合う

  • 1階はLDK部分。専用庭と広々とした玄関デッキ付き

    2 / 51階はLDK部分。専用庭と広々とした玄関デッキ付き

  • 今年4月、棟上げまつりが盛大に行われた

    3 / 5今年4月、棟上げまつりが盛大に行われた

  • 西山和成社長

    4 / 5西山和成社長

  • 夏の湘南野菜とれたて市。地域住民も多く参加し、流しそうめんを楽しみながら食べた

    5 / 5夏の湘南野菜とれたて市。地域住民も多く参加し、流しそうめんを楽しみながら食べた

 湘南・藤沢ののどかな里に10月、新しい賃貸住宅「鵠ノ杜舎(くげのもりしゃ)」が誕生した。かつて東海道の宿場町として栄えた同地の歴史から、「街道コミュニティ」をコンセプトにした全13戸の木造共同住宅。長屋形式の4つの住棟は地域に開かれた路地を介して向き合う。建物着工時から地域との交流イベントも盛んだ。ハードとソフトの両面から、定住者と新たな住民が共に暮らせる舎(むら)づくりを目指す。

 手掛けたのは、湘南エリアで最大の管理物件数を有するユーミーらいふグループの(株)丸山アーバン(神奈川県藤沢市)と、一級建築設計事務所の(株)ブルースタジオ(東京都中野区)。両社が共同展開する賃貸住宅ブランド「nezasu house(ネザスハウス)」の第2弾となる。第1弾として今年2月、地域に開かれた書斎を持つリノベーション物件「稜文館」が神奈川県・大磯に誕生。企画・設計監理をしたブルースタジオの大島芳彦専務は、「ネザスハウスは、風土、地域、文化に根ざす住宅。自然環境やコミュニティ、歴史等、地域の活用を考えないとこれからの不動産価値は見誤る。建物性能はもちろん、それ以上に地域価値の向上が鍵」と話す。

 鵠ノ杜舎は、藤沢本町駅(小田急江ノ島線)から徒歩15分ほどの閑静な住宅街と畑に囲まれた場所にある。県立湘南高校の裏手に位置し、「神明さま」として知られる鵠沼皇大神宮にも近い。江戸時代には大山詣で、江ノ島詣でで賑わうなど、東海道の宿場町・藤沢宿として栄えた往来の歴史がある。「引地川緑地や海へも約30分で行けるという湘南のヘソのような場所。これを賃貸住宅で表現しようと考えたとき、コンセプトは『街道コミュニティ』に決まった」(大島専務)。

 建物は木造2階建てのメゾネットタイプで、居室は1LDK(44.59m2、5戸)と2LDK(63.12m2、8戸)の2種類。4つの住棟が街道を挟む形で連なり、各部屋の玄関が向き合う配置だ。街道を挟む配置の住棟では北向き、南向きを重要としない。玄関と玄関を向き合わせ、良好なコミュニティを築くことが狙いだからだ。実際、周囲も低層ばかりのため採光や通風に優れ、開放感がある。 

 〝開かれた路地〟は、家の外の中間的な場所と捉え、人と人が行き交う広場を目指す。近くには保育園があり、子供たちがこの広場で遊んでもいい。目が合えば挨拶が生まれる。そんな地域のつながりが育まれる願いもある。

 事業を統括した丸山アーバンの西山和成社長は、「サザエさんの世界を作りたかった。今の時代、タラちゃん一人で公園に行かせられないが、ここでは安心して遊べる」と笑う。同地はもともと畑で、地域のための貸し農園だった。2年前に相続対応で資金化したいという土地オーナーの相談を受け、西山社長が動いた。オーナーとは以前にアパートを建てた縁があった。と同時に、地域への寄与に理解が深い人物でもあったため、地域貢献型を提案する西山社長のプランに賛同してくれた。

 餅つき会や上棟式…。大工、管理会社、地域の人が集まり、様々なイベントを開催してきた。特に周辺の定住者を積極的に招き、「地域と関わる人を募集する」という鵠ノ杜舎の姿勢を打ち出した。施工担当の(株)marukanの職人が子供たちにDIYの指導を行ったほか、職人自ら入居者の暮らしに携わりたいと志願したことで、「大家さんは大工さん」という建築後のかかわり方も生まれた。入居者はDIYができる建物となっているため、壁や天井のカスタマイズの相談に大工でもある大家が対応する。

 家賃は、1LDKが約11万円(管理費6000円)、2LDKが約14万円(同)。地域相場からは高めだが、2カ月前から募集を行い、13戸のうち半分が申し込み済み。都心で働く人が中心で、このライフスタイルに憧れる単身者や自ら事業を行うクリエイターが多いようだ。今後も第2期、第3期と工事を行い、全32戸に拡大する予定。marukanの職人は、「工期中の仕事を入居者に見てもらうことでDIYの腕を磨く機会をつくり、将来的には近隣の手伝いや修理に参画できるようにしたい」としている。

 なお、鵠ノ杜舎は一口100万円から投資できる不動産小口化商品として販売していくという。「ふるさと納税の不動産版のイメージ。利回りは低いが、コンセプトや世界観に共感した人が、自らまちづくりに参加してほしい」と西山社長。住まいにとどまらず、暮らしをつくる。同様の試みを学生版で行った実績もある。西山社長は「湘南エリアで行うことでシナジーが生まれ、地域の価値が高まるはずだ」と語った。(佐々木淳)

求む!買取物件 価値ある中古不動産の売買はムゲンエステート住宅新報別冊 不動産テック.BIZ Vol.14 最新号発行 不動産×ITの最新トレンドをお届け会員会社(賛助会員を含む)のプレスリリースを一元的に集約・掲載する情報発信サイト マンション管理プレスリリースセンター

関連サービス