JKK大学校シンポジウム 健康のためのAI模索 仮想現実には警鐘も
住宅新報 2016年12月6日 号 14面

JKKハウジング大学校シンポジウム
積水化学工業住宅カンパニー(関口俊一プレジデント)の調査研究機関、住環境研究所(=JKK、倉片恒治所長)はこのほど、「JKKハウジング大学校シンポジウム」(写真)を開催した。約100人が参加した今年は、「どうなる? どうする? これからの住まい・建築・暮らし~情報化社会の加速度的進展と住環境の明日」をテーマに開催した。
「建築のデジタル化から情報社会文明論まで」をテーマに基調講演した池田靖史慶応大学大学院教授は、「慶応義塾大学の実験ハウスでは、住人の使用状況を徐々に学習して最適な省エネ方法を推薦したり、住人に健康な生活のための助言をする人工知能のような環境装置を模索している」ことを発表。
更に、「電化製品だけでなく建築生産技術においても、デジタルなデザインによる非規格化部品製造技術の開拓によって、多様なバリエーションの建設や、複雑な構成、高速な施工などの新しい価値が、コンピュータと人間の協働により生み出されている」と指摘。また、VR技術の進歩を捉えて、「映像体験が現実と区別がつかなくなれば、現実には存在しない空間体験だけでなく、現実の一部を改変した体験を合成でき、虚実の境界を不明確にしてしまう。体験の記憶と理解に基づく人格と社会の形成という前提や、社会的責任の根拠そのものが危うくなってしまう」と結んだ。
JKKハウジング大学校は、大学の研究者を講師に招き、住環境を様々な視点から捉える講義を通じて、若手社員を教育する目的で、同研究所が1995年にスタートし、今年で22年目を迎えた。

















