インスペクションで差別化 あゆみリアルティーサービス(東京都中央区) 仲介手数料にセット 「知識」が今後の付加価値に
住宅新報 2016年9月27日 号 11面

田中歩社長
――「インスペクション付き」の不動産仲介業を展開しています。
「買主に対して、仲介手数料の中にインスペクションを含めたサービスを展開している。実際に診断する人については、買主に公認ホームインスペクターの中から選んでいただくようにしている」
――田中さん自身も公認ホームインスペクター資格を取得しています。
「資格は持っているが、私自身がインスペクションすることはない。私はあくまでも物件を紹介する立場。インスペクション自体は、より建築の知識がある資格者に任せることにしている」
――田中さん(不動産事業者)が資格を持つ意義について。
「試験勉強を通じて学んだことから、また、インスペクションに対して強い関心を持つことができるようになったことから、物件を見た際に何らかの不具合、例えば外壁にシミがある、クラックが入っていることなどに目が向くようになった。『建物のコンディション』がどうなのか、実際のインスペクションよりは簡単な内容になるが、ある程度のことは伝えることができている」
「売主サイドの仲介事業者に対しても、インスペクションの重要性をしっかりと伝えることができ、ほとんどのケースでインスペクションの実施に成功している。そもそも我々不動産仲介業は、物件というアセットを売主から買主へと移転する仕事。最低限の建物知識は必要だと感じている」
中古の「商品化」に貢献
「インスペクションは、中古住宅の『商品化』に貢献するサービスだと感じている。新築住宅は様々な企画によって『商品化』することができるが、中古住宅は現状物件を取引するものなので『商品化』は難しい。それでも、何らかの不具合が見つかった場合に修繕して安心できる物件に仕上げることは、中古住宅の『商品化』につながることだと思う。ひいてはそれが、中古住宅流通活性化につながるはずだ」
――お客さんの反応はいかがですか?
「当社が『インスペクション付き』であることから、インスペクションに対して意識の高い買主が多く集まる。更に、ファイナンスコンサルや将来的なリフォームコンサルなど多角的視点からのアドバイスを行っているため、顧客からの紹介が多いことも特徴だ」
「すべてをインスペクターに任せるのではなく、ある程度の建物知識を最初の段階から買主にアドバイスできるため、他社と比べて優位性はあると感じる。インスペクターの診断結果に対しても、それを基にどのようにアドバイスするかが重要だ。これからの不動産仲介業の新たな付加価値の一つになると思う」
「公認ホームインスペクター」概要
【資格概要】既存住宅(木造一戸建て、マンション区分所有者向け)の流通にかかわる住宅の状態を診断するために必要な建物と不動産流通の知識ならびに診断のための検査方法、報告書作成、ホームインスペクターとしての振る舞いなど実務に支障を来さない一定の知識や見識があるかを問うもの/【受験資格】年齢、性別、学歴などに関係なく、誰でも受験可能/【出題範囲】主に既存の木造住宅、マンションの専有部の「ホームインスペクション(住宅診断)」を行うために必要な範囲。(1)住宅に関わる建築の法規や実務範囲のガイドラインに関すること(建築基準法、建築士法、住宅の品質確保の促進等に関する法律)、(2)主に木造住宅、マンションの構造部材等の名称に関すること、(3)住宅の給排水、衛生、空調、電気設備に関する呼称や一般的な仕様に関すること、(4)木造住宅、マンションの施工に関すること、(5)木造住宅、マンションの劣化の判断に関すること、(6)調査・診断方法に関すること、(7)マンションの管理に関すること、(8)報告書の作成に関すること、(9)一般的な住宅の売買・取引の形態や契約に関すること、(10)業務に関するコンプライアンス、モラル、マナーに関すること
【試験概要】◎試験日時=16年11月13日(日)午後1時~2時30分/◎試験会場=札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡/◎受験料=1万4000円(税込)/◎出題方法=択一式試験90分(50問の四肢択一)/◎合格発表=16年12月22日(木)

















