リフォーム強化で広がる領域 新築分譲大きく伸張 愛知 不動産SHOPナカジツ(下) 〝わくわく〟伝える営業戦略
住宅新報 2016年9月6日 号 13面
同社は1987年の創業で、仲介事業がスタート。その後、愛知県内の多くの物件情報を集め、〝集客すること〟をメーンにオープンしたのが「不動産SHOP」だ。03年に1号店を岡崎市に設けた。以来着実に「SHOP」をオープンしていく中で、リフォーム・建築部門の強化に踏み切ったのが09年。そこから業績が伸張していった。
それまでもリフォーム部門は構えていたが、ごく少人数での展開だった。リフォーム・建築強化の方針を明確に打ち出してからは「来店者には必ず建築提案すること」を営業マンへの約束事とした。取締役管理運営本部長の北川創一氏が指摘するところの「家を探しに来店なさる方は、すべてリフォームの見込み客」といった考えだ。
現在では、仲介時にリフォーム施工する割合が85%にまで高まっているが、営業担当者の建築知識が豊富であるかというと実はそうでもないようだ。「営業担当者には、とにかくお客様にわくわく感をもってもらうことの重要性を伝えている」(北川氏)。
ワンストップで対応
リフォーム・リノベーションの楽しさや喜びを伝え、ユーザーのマインドが高まった後はリフォーム部門の社員が一緒に担当となる。このリフォーム部門の社員は、営業、設計、施工までワンストップの働きを行うので「建築プロデューサー」と呼ぶようにしている。現在は仲介営業マン4人に対して建築プロデューサー1人の体制となっているが、今後はその割合も増やす考えだという。
リフォーム・建築部門の強化は、新築分譲住宅の新たな展開にもつながった。十分な建築ノウハウと体制が整ったからだ。前期の88億円の売上高のうち、実に64億円は新築分譲住宅によるものだ。グロス価格が高いため自然と売り上げは伸びることになるが、この新築分譲を展開できているのも、リフォーム部門の強化を図ったからだ。なお、前期の仲介部門の売上高は10億円、リフォームが14億円となっている。
展開する14店舗には、合計で月間1000~1500組が来場する。「愛知県内の9400物件がすべて検索できる」ことをPRし、更にネット展開や名古屋駅前の大名古屋ビルヂング内に店舗(ショールーム)を設けるなど、十分な広告宣伝費を投入した「集客戦略」を取っている。そして、十分に集まったユーザーに対して〝わくわく感〟のある建築提案を行い、仲介実績以上の売上高をリフォームで計上する循環を生み出している。
トップ営業が教育係
3年前からは、トップセールスの実績があった営業担当者2人を「教育係」に専属させた。トップセールスマンを現場から退かせることは会社としても勇気ある決断が必要だが、「次代のトップセールスマン育成」を優先させた。「チーム制」による団結心の強い同社の営業力が、更に高まると期待される。現在170人の正社員が、来年の新卒者35人を入れると200人規模にまで拡大する。
仲介物件の紹介時にリフォーム・リノベーションをユーザーに意識してもらい、その素晴らしさをしっかりと伝え、ショールームを一緒に回る頃には建築受注もしっかりと確保。「仲介+リフォーム」の先駆的企業、今後も羽ばたくに違いない。(福島康二)



















