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スタンダード会員限定住宅間で電力相互利用 積水化学仮想パワープラント始動

住宅新報 2016年9月6日 号 12面

住まい・くらし
「スマートハイムシティ研究学園」

「スマートハイムシティ研究学園」

 積水化学工業は10月より、バーチャルパワープラント(VPP)の実証実験を開始する。各住宅の太陽光発電(PV)と家庭用蓄電池を用い、配電網により電力使用状況に合わせて、住宅間で電力をシェアし合う試み。経済産業省の「バーチャルパワープラント構築事業費補助金」事業に採択されている。

 実験は、茨城セキスイハイムが販売した分譲地「スマートハイムシティ研究学園」(写真)で、エネルギー自給自足型スマートハイム20棟の居住者と東京電力パワーグリッドの協力のもとで行われる。20棟には大容量PVと蓄電池、独自のコンサルティング型HEMSが搭載され、それぞれの住宅で発電。余剰電力を蓄電することにより電力の自給自足を目指した。

 しかしながら、時間帯や天候により、不足や余剰が発生する。このため、各住宅の蓄電池を連携させることにより、発電した電力を、お互いに効率的に活用しようという試み。具体的には、複数の家庭用蓄電池を連系し、蓄電池からの電力を自営線に逆潮流させ、一つの発電装置のように電力をマネジメントすることで、相互的なエネルギーの協力関係を作り出す。

 これは、複数の住宅を対象に、タウン単位でエネルギーを活用する「タウン・エネルギー・マネジメント・システム(TEMS)」の考えだ。これにより、「スマートハイムシティ研究学園」のスマートハイム20棟の家庭用蓄電池を統合。既存の配電網に電力を逆潮流し、各住宅と積水化学つくば事業所でシェアする。

 再生エネルギーの利用を促進しながら、安定供給と配電網の安定化を図るもので、各住宅によって異なる発電量や需要量の違いを、タウン内で融通し合う仕組みとなる。今後は、電力買い取り単価の下落が予想されることから、余剰電力は「売る」のではなく、「使う」時代にシフトする。

 今回の実験による主な検証事項は、(1)発電電力の活用度の確認、(2)蓄電池からの電力逆潮流による配電網への影響度の確認、(3)VPPによるスマートハイム所有者へのメリット創出策の探索、の3点。課題として、「住宅間の公平感をどう組み立てていくか」(積水化学担当者)等がある。

 また同じく消費者へのインセンティブとしては「オール電化の電気料金は下げ止まり気味。トータルでより安価なレベルとなる」(同)とする。

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