坪庭ディスプレイスモールガーデン 都心ビルに提案 こうみ(千葉県千葉市)・造園建設業 銘木や自然石、生の素材活用 〝感じる心〟を伝えていく
住宅新報 2016年4月26日 号 17面
千葉県千葉市で造園建設業を営む「こうみ」(神山龍郎代表)は今後、都心ビルなどに「坪庭ディスプレイ・スモールガーデン」を提案していく。
同社は、地元を中心に数多くの外構設計や景観オブジェの制作、庭づくりなどを手掛けている。個人宅だけでなく、地元銀行や医療機関、介護施設など幅広い施工実績があり、特徴として自社営業による元請け比率が約9割と高く、地域に浸透している。
数多くの実績を生かし、今後提案する「坪庭ディスプレイ・スモールガーデン」は、青竹や銘木、自然石、季節感のある枝、動きのある水などを使用し、庭的なスペースを主にインドア・インテリアとして設置するもの。都心のマンション、オフィスビルのエントランスや中庭、ホテルのロビーや待合室、商業施設などへの導入を検討している。
受け入れられやすいクリーンなものづくりとするため、根つきの植物や土を使わないが、季節に合わせた作業、景観を見る人に訴えるため、使用する竹などを年1回は入れ替えるといった提案を検討している。
都心進出にあたり、東京都墨田区にショールームも設置している。その土地にあるもの、その土地で感じられるものを生かして美観・景観をつくっていくことを目指し、ショールームの「坪庭ディスプレイ・スモールガーデン」は天然石を加工し、近隣にある東京スカイツリーが映り込むように設置されている。
神山代表は、「ビルに囲まれた都心の殺伐とした空間でも、凝縮された坪庭などを見て、気持ちよく快適に過ごしてもらいたい」と話す。
神山氏は、都心進出を検討した際、都内の主要なホテルや商業施設、ビルなどを訪問し、現状を確認。超一流といわれるホテルなどでも、ディスプレイされているものは、生花ではなく造花など人工材が多かったという。
「最近の工業製品は非常によくできている。しかし、においや色の変化など五感で感じるものだけでなく、第六感にも訴えていきたいと考えている」(神山氏)。
そのため同社では、生の素材にこだわる方針だ。
「青竹が時間の経過と共に茶色に変色していくように、昔の人が当然に見て感じとっていたことが、今の時代は身の回りからなくなっている。都心だけでなく、郊外の戸建て住宅でも、庭というものが少なくなっている。日常生活の中で、〝人〟以外に生きているものから感じる心が弱くなっているのではないか」(同氏)。
更に「子供たちにも、昔の人の日常にあった自然石などを見てもらい、感じる心を身につければ、〝キレル〟などといったことはなくなり、バランスのとれた人間に成長していくのではないか。これからの日本では、工業化で失われた〝感じる心〟が求められていくと考えている。最近増加している外国人観光客も日本の高い感性といった部分に魅力を感じているのだと思う。『坪庭ディスプレイ・スモールガーデン』は小さなスペースかもしれないが、感じる心を伝えていけたら」(同氏)と話す。
今後の活動については、「既製品などを大量に販売するのではなく、一つひとつの作品で勝負していく。短い期間で大きく拡大していくものではない。地道に活動し、作品を気に入ってもらい、感じる心を引き継いでいきたい」(同氏)としている。
(贄川圭介)




















