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プレミアム会員限定不動産取引現場での意外な誤解 売買編(74) 契約上の地位譲渡、具体的な契約方法は

住宅新報 2014年12月9日 号 13面

連載: 不動産取引現場での意外な誤解

住まい・くらし

Q 以前に、賃貸編42回で、地主の死亡に伴う「貸主の地位の移転」が「契約上の地位の移転」と同じだという記事を読みましたが、前回・前々回と続いた「契約上の地位の譲渡」というのも同じですね。

A そうです。なぜならば、地位を「譲渡」した結果、地位が「移転」するということだからです。ただ、違う点は、前者の事例の貸主の地位の移転は「相続」を原因に貸主の地位が移転するのに対し、後者は「契約」を原因に貸主の地位が移転するという点にあります。しかし、そのいずれの場合も、貸主としての債権債務の一切(地位)が移転するということについては同じものです。

Q ところで、「契約上の地位の譲渡」は、最低限契約書にどういうことを書いておけば、「契約上の地位の譲渡契約」になるのでしょうか。具体的な書き方について知りたいのですが。

A 例えば、契約書のタイトルを「地位の譲渡契約書」とし、その前文に、「譲渡人○○(以下「譲渡人」という。)と譲受人○○(以下「譲受人」という。)は、次の通り契約上の地位の譲渡契約を締結する。」と記載したうえで、第1条以下に、その契約が売買契約で、買主の地位を譲り渡すケースであれば、(1)「譲渡人は、次条に定める売買契約における買主の地位を譲受人に譲り渡すことを約し、譲受人は、その地位を譲り受けることを約す。」旨の条項を設け、(2)以下、その売買契約の内容を、「別添売買契約書(写し)の通り」と定め、(3)次に、譲受人が譲渡人に支払う「譲渡代金」を記載し、(4)その「譲渡代金の支払い後は、譲受人は、別添売買契約に基づく買主の地位を承継し、その契約上の債権債務の一切を引継ぐ。」と定め、(5)最後に、「別添売買契約の売主は、上記買主の地位の譲渡に同意する。」旨を明記し、当該売主の署名押印を取り付けるということでしょう。

Q よく分かりました。今後、実際の営業の中でも使ってみたいと思いますが、実際にはどのようなケースがあるのでしょうか。

A 前回お話しした農地転用許可前の農地の処分(売却)であるとか、中間省略登記の代替手段としての第2の契約に用いるほかは、用地買収を行うディベロッパーが、その買収担当会社の買主の地位を譲り受けるケースなどでしょう。

渡邊不動産取引法実務研究所

     代表 渡邊 秀男

 

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