今週の糸口 時代論的住まい論 17 自分を見つめ直す場を
住宅新報 2013年8月27日 号 13面
連載: 今週の糸口
住宅業界では、11年の東日本大震災以降、「集う」ことや「つながる」ことをコンセプトにした商品開発が盛んだ。賃貸市場では、一つ屋根の下で他人同士が共同生活を行うシェアハウスがブームにもなっている。
昔は、家族は「つながっている」のが当たり前だったから、間取りや動線などの「形」からコミュニケーションの濃淡を論じる発想はなかったと思う。
家族の団らんの場であった茶の間にテレビが入り込み、子供部屋が普及し、各個室にクーラーもテレビも、そして携帯電話も持ち込まれるようになって、家族のつながりが薄れてしまったのだろうか。インターネットによる情報の氾濫・洪水・双方向化が、家を舞台とした従来型の人格形成、知的・情操教育を子供たちから奪ってしまった感も否めない。

















