大和ハ、分譲戸建てマンション進ちょく 間接コスト下げ価格抑制 仕入れ強化で戸建て在庫確保
住宅新報 2024年9月24日 号 10面
大和ハウス工業は、各事業における販売や用地仕入れの進ちょくを明らかにした。戸建て分譲事業では、建築費の高騰や物価上昇による実質賃金の低下によって住宅購入マインドはユーザーマインドが高まらない中、24年4~7月の累計契約金額速報値は土地が前年同期比で13%増、戸建て分譲住宅は34%増で推移。地区別では、戸建て分譲住宅の契約は、各地の完成在庫の状況によって販売の進ちょくが変わるものの、地区別では北日本で前年同期比50%増、東関東で69%増、東京50%増、近畿72%増など。物価高騰が進む中、金利不安を抱える層に向け、設計の効率化により間接コストの削減などを進めることで価格転嫁を極力抑制し、マーケットプライスを意識した値付けが奏功した。
また、7月末時点での在庫は土地が約6000区画(前年同期比40%増)、建物が2100棟(同52%増)を確保。全国の拠点にに用地企画マネジャーを置く仕入れ強化体制の構築が奏功した。
価格上昇は郊外に波及 販売は都内でも二極化
分譲マンションにおける首都圏の販売進ちょくは、赤坂・六本木・西麻布エリアといった都心部の再開発物件は将来の資産性が期待でき、富裕層の投資、セカンドハウス、相続対策などの需要や円安によるインバウンドの購入意欲が継続する一方、都内でも世田谷区や杉並区といった需要向きのエリアは、価格上昇に購入検討者が付いていけず、都内でも二極化が進んでいるという。郊外部は、人気の高い沿線や規模感、生活利便の整った環境の物件は好調な一方、坪単価300万円を超える物件は購入可能な層が減少するほか、特徴のない物件は販売が長期化。一方、首都圏の用地仕入れでは、都心の更なる価格上昇が、郊外にも波及している。
近畿圏の都心部は、大阪駅前の再開発がけん引し、新築・既存共に値上がりが顕著だが、富裕層やインバウンドを中心に、特にタワーマンションの販売が堅調に推移。用地仕入れは、販売が好調な大阪市や富裕層のセカンドニーズが強い京都市の中心部などにディベロッパーの買い意欲が増し、用地価格が上昇傾向にあるという。
地方圏も、北海道や沖縄は本州の富裕層やシニア層のセカンドハウス需要や投資、移住ニーズが見られ、沖縄は価格上昇でも販売順調。北海道は新幹線の札幌延伸への期待や気候変動による道内移住ニーズの一方、駅から距離のある実需向けは苦戦。仕入れは札幌・仙台・静岡・名古屋・福岡・沖縄などの中心市街地はディベロッパーの地方進出で価格は上昇傾向。千歳も半導体工場新設の影響で土地価格の高騰が顕著という。

















