廣田 信子の紙上ブログ No.403 マンション管理応援歌 管理会社が責任を持たない擁壁の管理
住宅新報 2024年2月13日 号 5面

3年前、逗子市でマンションの敷地斜面が崩落して、下の歩道を歩いていた高校生が死亡した事故がありました。遺族が区分所有者の住人や管理会社などに損害賠償を求めた訴訟で、住人側が賠償金として1億円を支払うことで和解したとの報道が昨年6月末にありました。弁護士さんの言葉として、共に暮らす地域住民でもあり、ご遺族の意向で和解に応じることにしたと言います。
裁判の行方は
しかし、事故前日に斜面の亀裂を発見した管理員から連絡を受けたのに安全対策を怠ったとし、管理会社側に賠償を求める訴えは続いていました。12月15日の判決で、横浜地方裁判所の裁判長は「事故の前日に、マンションの管理人が斜面に複数の亀裂を見つけて管理会社の担当社員に相談していたことから会社側は崩落の危険性があることを認識できた」と指摘しました。その上で「会社側は、市に連絡して崖の下の道路を通行禁止にするよう求めるなど事故の発生を回避できたのに、対応を怠った」として管理会社側の責任を認め、107万円の賠償を命じました。判決の後、遺族は弁護士と共に会見を開き、「管理会社が適切に管理するという当たり前のことをきちんと認めてくれた。娘は二度と帰ってこないが、私たち家族にとっても救いになった判決だと思う」と述べられました。一方、この事故で業務上過失致死の疑いで書類送検された管理会社の社員を検察が13日不起訴にしたことは不当だとして、近く検察審査会に審査を申し立てる意向を明らかにしました。確かにこの管理会社に対し、107万円の賠償では額が少な過ぎると思いますが、この社員の責任を問うのかと正直、複雑な思いがしました。





















