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プレミアム会員限定トータルブレインのマンション最前線 21年の首都圏市場総括および22年の課題と展望(下) 当面活況続くも市場の注視を

住宅新報 2022年3月15日 号 5面

連載: トータルブレインのマンション最前線

マンション・開発・経営

 トータルブレインがこのほどまとめた「21年首都圏マンション市場総括および22年の課題と展望についての所見」の後半、「22年の展望」について紹介する。

 まず22年の首都圏マンション着工・供給戸数について、同レポートは着工を5万2000~3000戸程度、供給材料を3万6000戸程度、実際の販売戸数を3万2000~3万4000戸程度と予想している。

 20~21年はコロナ禍や用地不足の影響で着工戸数が落ち込んだものの、21年には郊外エリアにおける販売好調を背景に、ディベロッパー各社が用地の仕入れを強化。そのため、22年の着工戸数は特に郊外で回復すると見る。着工戸数を5万3000戸と仮定し、賃貸など一定割合を除いた上で発売タイミングも考慮すると、供給材料は21年を1000戸程度下回る水準となる見通し。22年も販売は好調に推移すると見られるため、供給材料の90~95%が販売されるという予想だ。

 なお、今後も23区を中心に用地不足は続くと思われるため、高い需要が続いても着工・供給はあまり伸びず、当面は3万戸台前半の供給が続く見込み。

 22年の新築分譲マンション価格は、引き続き上昇傾向となりそうだ。同レポートでは前年の用地仕入れ価格を踏まえ、販売価格はおおむね5%程度上昇すると予想している。特に郊外では用地の仕入れ価格も上昇しており、更なる販売価格の上昇が想定される。予算の限られる実需層としては「買える価格」を重視する傾向が一層強まっている。23区内の価格上昇やテレワークの普及なども後押しして、22年も郊外の販売好調は続く見通し。

 他方、都心エリアのハイグレード物件(販売価格1億円以上)については、販売が好調に推移していると同時に、供給が極めて活発化。従来は年間1500戸程度までだった〝億ション〟は、21年に2536戸と大幅に増加している。更に同社の調べでは、都心6区と目黒・品川区で現在計画中の案件の合計予想戸数は1万1000戸以上となる。これらが一斉に市場に投入されれば、供給過剰からの売れ行き悪化が見込まれるため、同社の杉原禎之副社長は「(21年実績を考慮し)年間2500戸程度までの供給ペースを維持することが、億ション市場を今後も維持していくためのポイント」と解説する。

差別化の必要性高まる

 郊外市場の活発化は継続するものの、やはり大手デベなどの供給の中心は引き続き都心などの好立地。そこで同社は、中堅デベが大手との用地競合を避けるため、マーケットの住み分けが加速していくと予想する。得意な供給エリアを明確化し、自社ブランドの確立や用地情報力の強化など、仕入れ・販売の両面で差別化し競争力を高めていくことの必要性が高まっている。

 供給される商品企画については、今後も「高単価(戸当たり価格圧縮)対応」「コロナ対応等」「SDGs」「DX」がキーワードとなる予想だ。なお、22年も販売の好調は続くと思われるものの、用地の価格も併せて上昇し、販売価格の更なる高騰が見込まれる。「売れ行き低下が起こるとすれば、23年頃から、供給が集中した郊外で局地的に起こるのでは」(杉原副社長)という懸念が強まっている。22~23年の発売物件の売れ行きを注視し、これまでの市場動向に慣れた感覚を修正して、新たな時代に即した手法を模索することが求められる。

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