東日本大震災後、大震災時には、マンション住民は避難所に行くのではなく自宅にとどまり、自宅避難(籠城)できるように備えるということが浸透してきました。特に超高層マンション等の住民は、避難所に来ないでくれと自治体に言われ、自宅避難を前提に防災マニュアルづくりが進んでいます。
高層階で電気が止まると でもエレベーターが止まり、電気、水、トイレが使えない高層階で、不安の中、本当に自宅避難を長く続けられるでしょうか。少なくても、子供や高齢者はできるだけ早く下に降りたほうがいいと言ってきました。
台風19号の被害で、エレベーターが止まり、電気、水、トイレが使えない超高層階では、暮らし続けることができずに、多くの人がマンションを脱出しています。行き先は避難所ではなくホテルや親族の家です。
私のまわりの人に話を聞くと、そうなったら、ホテルや親族の家に行くという人が大半でした。都市部の超高層マンション住民は、1、2日は高層階にとどまったとしても、長期化すると分かったら、親族や友人の家に避難するという選択を正式にマニュアルに入れてもいいと思います。今は、SNSで被害がなかった地域の知り合いとつながって避難先を確保することはそんなに難しくないはずです。
ホテルもいっぱい、親族の家も被災し、避難できる知人もいないという場合も、もちろんありますから、マンション内にとどまる場合のサポートも必要になりますが、人数が少なくなれば行き届きます。
更に、そんなとき、普段親しい関係ではない人の避難も受け入れられるかと聞くと、たいていが災害時にはお互い様だからOKだと言います。とすると、地域が異なるいくつかのマンションが、いざというときに受け入れ可能な住戸を募り、災害時避難者受け入れ協定のようなものを結べたら…そんなことも思いました。
地上から大きく離れたところで、手も洗えない、トイレも流せない、お風呂にも入れない、電気がつかず、テレビも見られない。たとえ、水や食料の備蓄があっても、精神的にとてもつらく、1週間も籠城できないでしょう。
いざというときに避難できる知り合いを普段から確保しておくという第三の選択も防災マニュアルに組み込みたいと思いました。
(マンション総合コンサルティング代表取締役)
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