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住宅新報 2015年10月20日 号 7面

連載: 2015マンション管理業務受験セミナー

資格・実務

【問題2-36】

 あるマンションにおける次の管理規約の定めのうち、区分所有法の規定によれば、無効とされるものはどれか。

(1)集会の招集の通知は、会日より少なくとも5日前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない。

(2)区分所有者の4分の1以上で議決権の4分の1以上を有するものに限り、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができる。

(3)集会の議事録は、書面に代えて電磁的記録により作成することができる。

(4)管理費については、各区分所有者の共用部分に対する共有持分にかかわらず、同額とする。

【問題2-37】

 地震によりマンションが滅失した場合に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。

(1)滅失した部分の価格が建物の価格の2分の1以下に相当する場合は、建替え決議をすることができない。

(2)滅失した部分の価格が建物の価格の2分の1を超える場合は、建替え決議をすることができる。

(3)マンションが全部滅失した場合は、建替え決議をすることができない。

(4)滅失した部分の価格が建物の価格の2分の1を超える場合において、滅失した日から6月を経過したときは、建替え決議ができないことがある。

【問題2-38】

 次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア)区分所有者全員の同意がなければ、集会招集の手続を省略することはできない。

イ)集会の決議事項について、区分所有者全員の書面による合意があったときは、書面による決議があったものとみなされる。

ウ)一部共用部分の管理のうち、区分所有者全員の利害に関係するものは、区分所有者全員で管理しなければならない。

エ)共用部分の各共有者は、共用部分をその用方に従って使用することができる。

(1)一つ (2)二つ (3)三つ (4)四つ

【問題2-39】

 次の文章は、ある事件に関する最高裁判所の判決文の一部分であるが、文中のアからエの中に入る用語の組合せとして、最も適切なものはどれか。なお、文中の「法」は、「建物の区分所有等に関する法律」である。

 「法57条に基づくア)等の請求については、マンション内部の不正を指摘し是正を求める者の言動をイ)の名において封じるなど、少数者の言動の自由を必要以上に制約することにならないよう、その要件を満たしているか否かを判断するに当たって慎重な配慮が必要であることはいうまでもないものの、マンションの区分所有者が、業務執行に当たっているウ)をひぼう中傷する内容の文書を配布し、マンションの防音工事等を受注した業者の業務を妨害するなどする行為は、それが単なる特定の個人に対するひぼう中傷等の域を超えるもので、それにより管理組合の業務の遂行や運営に支障が生ずるなどしてマンションの正常な管理又は使用が阻害される場合には、法6条1項所定の「区分所有者のエ)に反する行為」に当たるとみる余地があるというべきである。」

  ア    イ      ウ       エ

(1)差止め   多数      管理組合の役員ら  共同の利益

(2)損害賠償  区分所有者全員 管理人       共同の利益

(3)損害賠償  過半数決議   特定の区分所有者  規約遵守義務

(4)差止め   多数      マンション管理業者 善管注意義務

【問題2-40】

 マンションの分譲業者が、民法上、売主として負う瑕疵担保責任と売買契約の特約として行うアフターサービスに関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア)瑕疵担保責任は、売主の故意又は過失を問わない無過失責任である。

イ)アフターサービスの内容として、瑕疵又は欠陥の補修のみを定め、損害賠償の請求はできない旨を定めることはできない。

ウ)アフターサービスの対象部位を、マンションの専有部分及び共用部分の一定範囲とした場合、瑕疵担保責任の及ぶ範囲も同一となる。

エ)アフターサービスは、法定の責任ではなく、対象部位や種類ごとに、そのサービス期問と起算日を定めていることが多い。

オ)瑕疵担保責任の内容として、民法においては、損害賠償及び瑕疵の補修と一定の場合の契約解除を定めている。カ)瑕疵担保責任について、何らの特約をしなかった場合は、売主は瑕疵担保責任を負わない。

(1)一つ (2)二つ (3)三つ (4)四つ

【問題2-36】 正 解 (2)

(1)は有効である。

集会の招集の通知は、会日より少なくとも1週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる。規約で伸縮することができるので、5日前に発するとの規約も有効である。

(2)は無効とされるので、正解。

区分所有者の5分の1以上で議決権の5分の1以上を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができる。ただし、この定数は、規約で減ずることができる。規約で減ずることができるだけであり、増加することはできない。総会を招集しやすくするのはよいが、招集しにくくすることは無効となるということである。

(3)は有効である。

集会の議事については、議長は、書面または電磁的記録により、議事録を作成しなければならない。

(4)は有効である。

各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する。管理費の負担は、持分に応じるのが原則であるが、規約に別段の定めができる。

【問題2-37】 正 解 (1)

(1)は誤りで、正解。

集会においては、区分所有者及び議決権の各5分の4以上の多数で、建物を取り壊し、かつ、当該建物の敷地若しくはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部もしくは一部を含む土地に新たに建物を建築する旨の決議(「建替え決議」)をすることができる。建物の価格の2分の1以下に相当する部分が滅失した場合でも建替え決議をすることができる。

(2)は正しい。

建物の価格の2分の1以下の部分の滅失での建替え決議ができるのであるから、2分の1を超える場合は、当然に建替え決議ができる。

(3)は正しい。

区分所有法の規定は、建物を取り壊し新たに建物を建築する旨の決議であるから、建物が全部滅失した場合は、区分所有法の建替え決議はできない。

(4)は正しい。

滅失した部分の価格が建物の価格の2分の1を超える場合において、建物の一部が滅失した日から6カ月以内に復旧決議や建替え決議がないときは、各区分所有者は、他の区分所有者に対し、建物及びその敷地に関する権利を時価で買い取るべきことを請求することができる。この買取請求が行使された場合は、建替え決議や復旧決議はできないと解される。

【問題2-38】 正 解 (4)

アは正しい。

集会は、区分所有者全員の同意があるときは、招集の手続を経ないで開くことができる。

イは正しい。

区分所有法または規約により集会において決議すべきものとされた事項については、区分所有者全員の書面または電磁的方法による合意があつたときは、書面または電磁的方法による決議があったものとみなす。

ウは正しい。

一部共用部分の管理のうち、区分所有者全員の利害に関係するものは区分所有者全員で、その他のものはこれを共用すべき区分所有者のみで行う。

エは正しい。

各共有者は、共用部分をその用方に従って使用することができる。

 以上によりすべて正しく、正解は(4)である。

【問題2-39】 正 解 (1)

 最高裁平成24年1月17日の判例は以下のように述べる。

「法57条に基づく差止め等の請求については、マンション内部の不正を指摘し是正を求める者の言動を多数の名において封じるなど、少数者の言動の自由を必要以上に制約することにならないよう、その要件を満たしているか否かを判断するに当たって慎重な配慮が必要であることはいうまでもないものの、マンションの区分所有者が、業務執行に当たっている管理組合の役員らをひぼう中傷する内容の文書を配布し、マンションの防音工事等を受注した業者の業務を妨害するなどする行為は、それが単なる特定の個人に対するひぼう中傷等の域を超えるもので、それにより管理組合の業務の遂行や運営に支障が生ずるなどしてマンションの正常な管理又は使用が阻害される場合には、法6条1項所定の「区分所有者の共同の利益に反する行為」に当たるとみる余地があるというべきである」

 以上によるとアには「差止め」、イには「多数」、ウには「管理組合の役員ら」、エには「共同の利益」が入り、正解は(1)である。

【問題2-40】 正 解 (2)

アは正しい。

瑕疵担保責任は、売主に故意・過失があろうとなかろうと、責任を負わせることにしている無過失責任である。

イは誤り。

アフターサービスの内容は、売買契約で定めた売主が無償で行う瑕疵又は欠陥の補修であり、損害賠償の請求や売買契約の解除は定めないことが多い。

ウは誤り。

アフターサービスの対象部位は、瑕疵担保責任の及ぶ範囲と同一であるとは限らない。

エは正しい。アフターサービスの内容については、売主及び買主が売買契約で定めた内容によるものであり、対象部位や種類ごとに、そのサービス期間と起算日を定めていることが多い。

オは誤り。

瑕疵担保責任の内容として、民法においては、損害賠償及び一定の場合の契約解除を定めているが、「瑕疵の修補」は規定されていない。

カは誤り。

瑕疵担保責任について、何らの特約をしなかった場合には、民法の規定が適用される。

 正しいものはア、エの2つであり、(2)が正解となる。

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