民法改正のポイント ――早い情報が実務で生きる 渡邉不動産取引法実務研究所 代表渡邉秀男【20】 債権編(15) 委任――自己執行義務と報酬請求の時期
住宅新報 2015年8月25日 号 10面
連載: 民法改正のポイント
Q 売買・賃貸借共通の問題として、媒介契約や管理委託契約の前提となる委任の規定に改正があったと聞いていますが、どのような改正があったのですか。
A 第1点は、受任者の「自己執行義務」といわれるもので、要は、受任者は委任者の許諾を得たとき、またはやむを得ない事情があるとき以外は「復受任者」を選任することができないという規定です。この規定は、代理人が復代理人を選任するときの内容と同じものですが、代理と委任は別のものですから、それぞれに別個のものとして定められました。
次に、受任者の報酬請求の時期が明文化されたということです。これは、従来は民法648条で後払いを原則とする旨の規定はあったのですが、その時期については必ずしも明確ではありませんでした。そこで、これを「成果」(仲介でいえば、売買契約や賃貸借契約の成立)の引き渡しと同時に、委任者に支払義務が生じるという規定を設けました。これは、請負契約における報酬の支払時期に関する規定(633条)と同じようになっています。そのほかにも、委任の解除に関する規定があります。
























