藤澤雅義の賃貸管理 現場中継(4) 原状回復の独自商品で オーナーに安心感提供 業務内容もシンプルに
住宅新報 2013年7月30日 号 6面
連載: 藤澤雅義の賃貸管理 現場中継
今回は(株)アートアベニュー統括部長の吉野大輔が、内装リフォーム工事を商品化して効率化を図った事例を取り上げる。
管理会社(PM)において負担の掛かる業務は多々ありますが、内装リフォーム工事もその1つです。
賃貸住宅の退去時における内装リフォームの負担割合は、賃貸管理業務において長らく係争の場となっていましたが、98年3月、当時建設省が発表した『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』によって一定の指針ができたと言えるでしょう。その後、01年4月に『消費者契約法』、04年10月には東京都で『東京都における賃貸住宅紛争防止条例』(東京ルール)が施行されるに至り、退去時における内装リフォーム工事代は基本的にはオーナーが負担すべきもの(賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、通常使用以上の損耗を除く)という認識が、オーナーと管理会社の間に広まりました。
一方、だからこそというべきか、管理会社が出すリフォーム見積もりに対し、以前のように簡単に了承するオーナーが減ったのも事実です。昨今の〝勉強する大家さん〟の出現の影響もあるでしょう。
利益損失の危険も
オーナーは当然、負担を少しでも軽くしたいと考えます。しかし我々管理会社からすると、それほどコストは変わらないのにオーナーから自分の探してきた業者を使えと言われても、日頃付き合いのある提携業者と段取りなどのやり方が違い、かえって手間が掛かったりするのです。それは空室期間の長期化を招くわけで、オーナーの収益ダウンにつながります。
そこで当社は、08年に『退去リフォームZEROプラン』という商品を開発しました。これは、オーナーに毎月一定の掛け金を支払ってもらう代わりに、内装リフォーム代金とエアコンや給湯器の故障・交換費用、窓ガラスの交換費用などを全額、当社が負担し補償するものです。この商品を使えば、オーナーの支払いは一定額となり安定します。また、内装リフォームの見積もり時には当社判断で提携業者へ即座に発注できるため、「○○代が高いので、他社の見積もりを取ってほしい」というオーナーからの依頼や、リフォームすべきところなのにオーナーが渋り、説得が必要といった時間のロスを防ぐことができるのです。
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藤澤:コストとその確率の計算のために1年以上掛けて開発した商品だが、業務はシンプルになるし、オーナーとの交渉でストレスもない。そして何より、利益が想定以上にあるのは嬉しい。効率化のため、こうした商品を自社開発してはどうだろうか。


























