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プレミアム会員限定不動産鑑定士調停センター 紛争解決のためのQ&A 第14回 オーダーリースの賃料減額要請 事情変更があったか否か

住宅新報 2013年2月5日 号 6面

連載: 紛争解決のためのQ&A

賃貸・地域・鑑定

 A 継続賃料の評価方法として、(1)差額配分法、(2)利回り法、(3)スライド法、(4)賃貸事例比較法があります。借地借家法の賃料増減請求権行使の要件として、賃貸借契約締結後相当期間の経過と経済事情の変動が必要とされています。1年という期間が相当期間といえるかも問題にはなりますが、本件の場合は事情の変更があったか否かが問題になると考えられます。

 テナント側は賃料相場坪5000円の2倍を払ってでも採算が取れると判断し、オーナー側は坪1万円であれば銀行返済も可能と判断し賃貸借契約を締結しているわけです。この約束は守らなければならないということが賃貸借契約の大前提です。

 この1年間でどのような経済事情の変動があったのかを判断します。従って、本件のような場合、賃貸事例比較法はあまり参考になりません。もともと坪5000円であることが分かっていて、坪1万円と合意しており、本件特有の特殊な事情(いわゆるオーダーリース)があるからです。比隣の賃料が5000円だからといって5000円に値下げするようなことになると、家主にとっては2階に上って梯子を外されることになります。判決による賃料増減は、当事者が合意した契約内容に介入し強制的に変更することですから、事情変更が賃料改定の前提条件とされています。本件のような理由では比隣の賃料まで値下げできるということにはならないと考えられます。

    (不動産鑑定士・小谷芳正)

※不動産鑑定士調停センターの電話番号は03(3434)2304です。

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