不動産鑑定士調停センター 紛争解決のためのQ&A 第8回貸地の借地権付き建物を買い取りたい 所有者には優先譲受権がある
住宅新報 2012年12月18日 号 5面
連載: 紛争解決のためのQ&A
A 借地人は建物の所有権を第三者に売却することができます。借地人が建物を売却するときは、その建物の敷地利用権である借地権(賃借権)も一緒に売却することになりますので、通常は借地契約書には、借地権の譲渡、転貸には土地所有者の承諾を要する(民法第612条1項)と記載されています。所有者の承諾がないのに地上建物を売却すると無断譲渡となり、借地契約が解除されるおそれがあるので注意が必要です。
土地所有者が譲渡を承諾しない場合は、借地人は裁判所に地主の承諾に代わる許可を求めることができます (借地借家法第19条第1項、土地賃借権譲渡、転貸許可申立事件)。
しかし、土地所有者は、第三者に売却するなら私に売ってくれという建物及び土地賃借権等の優先譲受権、いわゆる介入権という権利(借地借家法第19条第3項)があります。裁判所は土地賃借権譲渡、転貸許可事件と併合し借地権付建物の評価を裁判所が選任した3人の鑑定委員で構成される鑑定委員会に借地権譲渡承諾料支払いの要否とその相当額について意見を聴き、買取価格(介入権価格)を決定します。























