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スタンダード会員限定Jリートに迫る逆風 賃料増額で金利高を跳ね返せるか

住宅新報 2026年5月12日 号 1面

投資
  • Jリートに迫る逆風 賃料増額で金利高を跳ね返せるか

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米国発の地政学リスクが、世界経済の前提を揺さぶっている。イランへの攻撃をきっかけに原油価格は急騰し、コスト上昇の波は幅広い商材に及び始めた。ロシア・ウクライナ戦争も5年目に入り、国際情勢の不透明感はむしろ濃さを増す。社会・経済活動の先行きが読みにくくなる中、住宅・不動産業界で当面のリスクとして浮上しているのが、中東情勢の緊迫化と長期金利の上昇だ。なかでも金利変動の影響を不動産会社以上に受けやすいJリート業界には、逆風が強まる。昨年ようやく2000ポイントを回復した東証REIT指数は、その水準を大きく割り込む。外部環境の激変を織り込みつつ、2026年度半ば以降のJリート市場を展望する。(中野淳)

増配余地が再評価のカギに

 不動産売買市場の厚みは、Jリートの拡大と歩調を合わせて増してきた。ニッセイ基礎研究所によれば、25年末時点のJリート保有不動産は約4990棟、資産規模はおよそ29兆円。不動産の売却益は2072億円と過去最高を更新し、投資主還元を支えた。そのJリートは今年9月、市場創設から25周年を迎える。四半世紀の歩みは平坦ではない。04年~08年頃の不動産ファンドバブルの起点となった半面、世界金融危機(リーマン・ショック)では東証REIT指数がリーマン前からおよそ4割下落し、700~800ポイント台まで沈んだ。それでも数々の局面を経て、デフレ耐性、インフレ耐性、リファイナンス耐性は着実に高まった。投資商品としての底堅さを備え、今や価格目線やキャップレートを市場に示す存在へと進化している。取引の透明性を高め、市場の裾野を広げた意義は大きい。

 住宅・不動産各社にとっても、Jリートは有力な売却先であり、収益源としての存在感はなお大きい。投資家から見れば、安定した分配金が見込める投資商品であり、投資機会の受け皿としての意味は明確だ。一般事業会社、海外投資家、私募ファンドなどへ買い手が広がったことで、不動産投資家の顔ぶれも確実に多様化した。Jリートは単なる高利回り商品ではなく、日本の不動産市場で価格形成と流動性を支えるインフラである。国内の商業用不動産取引は足元で、インフレ進行と大型案件の増加を背景に6兆~7兆円規模へ膨らんだ。売買市場においてJリートは安定的に3~4割を占める中核プレーヤーとなり、その存在感を一段と高めている。

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