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スタンダード会員限定改正民法施行1年、見えてきた課題 監修・東京グリーン法律事務所 弁護士 伊豆 隆義 ▶(4) 賃貸物件の使用不能

住宅新報 2021年4月27日 号 3面

総合
古郡賢大弁護士

古郡賢大弁護士

新民法(以下、新法)が施行されて1年。新法施行後に実務的に生じてきた問題や今後の課題について記していきます。第4回は賃貸物件の使用不能についてです。

 賃貸物件において、機械の故障により浴室やトイレが使えなくなったり、上階からの漏水等のトラブルが生じることがあります。では、そのため賃借物件が使用できなかった期間の賃料は、当然に減額されるものでしょうか。

 この点につき、新法では、賃借物の一部が滅失その他の事由により、使用および収益をすることができなくなった場合において、賃借人に帰責事由がないときは、賃料は、その使用および収益をする部分の割合に応じて減額されるとしました(新611条第1項)。なお、旧法では、一部滅失の場合に、賃料の減額を請求「できる」ものとされていました。賃借物の一部滅失によって、その一部の使用収益が不可能になったときは、賃料もその一部の割合に応じて当然に発生しないと考えるべきであり、賃借物の一部が滅失その他の事由により、使用および収益をすることができなくなった場合には、その部分の賃料は当然に減額されることになりました。

 実務的には、一部使用収益不能の状態が生じた場合、賃貸人・賃借人間で、状況と原因をよく確認し、適正な減額割合や減額する期間を協議し合意していると思います。また、減額協議の手続きについて、あらかじめ契約書に具体的に定めておくことが望ましいといえます。

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