彼方の空 住宅評論家 本多信博 ◇156 シリーズ・「素朴に問う」 千々に乱れる社会 不動産業は何をすべきか
政治、経済、家庭、SNSと千々に乱れる現代社会。国民生活の基盤といわれる不動産業は今、何をすべきだろうか。「一生に一度」「人生最大の買い物」と言われる住宅部門が率先して国民に寄り添う姿勢を示せば社会を覆う閉塞感にも一筋の光明を見出すことがで…

政治、経済、家庭、SNSと千々に乱れる現代社会。国民生活の基盤といわれる不動産業は今、何をすべきだろうか。「一生に一度」「人生最大の買い物」と言われる住宅部門が率先して国民に寄り添う姿勢を示せば社会を覆う閉塞感にも一筋の光明を見出すことがで…
近年、リノベーションを起こすのは「若者・よそ者・ばか者」だとか、会社が求めるのは指示待ち人間ではなく、自ら行動するチャレンジ精神をもった人間などと言われるようになった。 リブラン創業者の鈴木静雄相談役は社員に「会社に出社するな!地域に出て社…
単身社会が日本の閉塞感を増している。本紙も〝お一人様〟社会が賃貸市場にもたらすリスクを取り上げていた(10月15日号1面)。 なぜ今、日本で単身化が進んでいるのか。隣国の韓国、中国もそのようだが(本コラム11月12日号13面参照)、その要因…
なぜ空き家(利用目的が決まらない持ち家)が増えるのか。それは、「子供が親の家を継がないから」というのが最もシンプルな解答になる。実家が空き家になる具体的ケースで多いのは「両親とも亡くなって家を相続したとき」「両親が高齢者施設に入所したとき」…
一般社団法人不動産流通プロフェッショナル協会(FRP、真鍋茂彦代表)はこのほど、不動産流通推進センターに対し、24(令和6)年度の提言を行った。 第1は、自治体が空き家活用に公認不動産コンサルティングマスターのサポートを求める場合には「〇〇…
第21回日中韓居住問題国際会議が11月1日、2日の二日間に渡ってオンライン開催(対面会場は名古屋の中京大学ヤマテホール、同時通訳付き)された。今回は人口構造の変化に焦点を当て、持続可能な居住環境を実現するための方策が議論された。具体的には子…
量から質へ、所有から利用へ、モノからコトへ、ハードからソフトへ、フローからストックへ――などパラダイムの転換を促すスローガンは多い。新築戸建て市場では自宅用ログハウスを展開するBESS(アールシーコア)のブランド・スローガン〝「住む」より「…
地方再生ではなく、まさに〝地方創生〟というべき熱い街づくりが熊本で始まっている。台湾の大手半導体メーカーTSMCが21年11月に熊本県菊池郡菊陽町への工場建設を発表して以降、関連企業を含めた事務所、従業員向けの住宅、そうした人流増加を見込ん…
結婚し、子が出来れば親は長きにわたって大切に育てるが、社会人として独り立ちできるようになった子は当然のごとく親元を離れ、新たな家庭をつくる。だから常に新たな住宅が必要になり、親が住む家はいずれ空き家になる。しかし、住宅はあるじがいなくなって…
我が国に住文化が乏しいのは住まいを楽しむ人たちがまだまだ少ないからだろう。住文化とは住まいを楽しむことである。 では、住まいを楽しむとはどういうことか。タワーマンションの上層階から夜景を眺めること――東京でいえばスカイツリーやレインボーブリ…
前号では、空き家を活用した親子の近居推進政策の必要性を訴えた。今号ではその実現可能性を考える。 ◇ ◇ 総務省の23年住宅・土地統計調査によれば、我が国の住宅ストック総数は6502万戸で、空き家の数も900万戸と過去最多を更新し続けている。…
日本は今、単身世帯が全世帯の38%を占め、30年には2025万世帯となり4割を超える。うち85歳以上の単身者(一人暮らし世帯)は225万人で20年比54%も増加する(国立社会保障・人口問題研究所=社人研・24年推計)。まさに自宅が現代版〝姥…
9月10日に開かれた第41回不動産女性塾は〝終活〟と相続がテーマとなった。終活については司法書士で一人暮らしの高齢者サポートを20年以上続けてきた太田垣章子氏が、相続については累計1万5000人からの相談実績をもつ(株)夢相続社長の曽根惠子…
市場(マーケット)は調べるのではなく、創るものというのが近年の事業トレンドになっている。ログハウスを自宅として使うという従来にない発想からスタートしたBESS(アールシーコア)や、古い蔵を改装してホテルとして使う事業を始めたエンジョイワーク…
新築戸建て住宅を供給する事業者にとって、ユーザーの住まいに対する感性をどう捉え、どう訴えるかが大きなテーマとなってきた。というのも都会という名のコンクリート・ジャングルに生息する現代人には住まいが唯一のオアシスになろうとしているからだ。オア…
東葉高速鉄道と新京成線が交わる北習志野駅前(千葉県船橋市)で募集されている「リビオシティ船橋北習志野」(全488戸、うち募集対象外住戸265戸)がほぼ完売となった。募集対象223戸のうち残るは2戸のみ(24年8月20日現在)。間取りは3LD…
〝所有から利用へ〟が時代の流れだが、何であれ所有する者がいなければ利用もできない。定期借地権の土地所有者はその多くが旧来の地主層だが、今後は地元の不動産会社などが土地を取得し定期借地として貸し出す手法が期待される。店舗など事業用定借なら幅広…
独自性(オンリーワン)を強調したために内向きになりがちだった従来の姿勢を改め、堂々と中身(質)ナンバーワンを誇る外向き志向のブランドとすることを決めたBESS。個性的であることはそのままに、多彩な共感者らとの連携を求めて〝第二の創業〟に漕ぎ…
不動産女性塾塾長で北澤商事会長の北澤艶子氏は2008年1月から翌年9月まで日本賃貸住宅管理協会(日管協)の会長を務めた。その頃はまだ男社会の色彩が濃かった不産業界団体のトップに初の女性会長が実現したのには当時日管協副会長の一人だった三光ソフ…
「食は理屈ではない。人間の存在そのものである。そして、その民族の文化である」――これは新宿の老舗居酒屋「樽一」に掲げられている標語だが、「食」を「住」に差し替えると、住まいについてのかなり高度な見識となる。 ◇ ◇ 住居が人間にとっていかに…