「法律に則って業務した結果」有名無実の賃貸仲介料折半
宅建業法に忠実に則って契約業務をこなすとどうなるか、という悲しいお話。ある日、若いカップルから当社の管理物件に申し込みが入って審査も通り、数日して契約しに来店した。宅建業法では仲介料は貸主と借主それぞれから家賃の半月分(いわゆる折半)と定められているが、借主が了解した場合のみ、借主から1カ月分を受け取っても良い、と決められている。おかしな話だ。
本来、貸主は「空き部屋に客付けをしてもらいたい」と不動産屋に依頼し、客は「貸室を紹介してほしい」と不動産屋を訪ねる。立場は違えど、両方が不動産屋に仲介を依頼しているのに一方だけが仲介料を全額支払わされる、などというのは理不尽であろう。重要事項説明書の一番下には、申し訳程度に「借主は説明を受け、了解して仲介料の1カ月分を支払います」とあって、署名捺印したことで了解したとみなしているが、それは了解したのではなく「知らない」のである。
【知らないだけ】
本当の意味合いは、借主に「本来は折半なのですが、貸主が仲介料を払う慣行がないもので貸主は支払ってくれません。そこで借主側に全額を請求するようになってしまいますが、了解していただけますか?」と聞いて、「ああ、いいですよ」と返答があって初めて「了解した」ことになる。私は以前からお客様にちゃんと説明するようにしていたのだが……。























