軟らかい表現で誤解が生じた?「生活保護だとは聞いてない」
10年来の付き合いの高齢のお客さんがいる。横浜でアパート経営をしている男性(そこそこ資産家)の後添えだったが、上手くいかず別居することになった。
都下多摩地区のK市で生活保護を受けることになって当社が部屋探しを依頼され、「K市の福祉のお世話になるので家賃の上限が5万3700円まででご紹介頂ける物件がありましたらFAXお願いします」と近場の業者に依頼し、数件の紹介を頂いた。お客さんをその業者までお連れし改めて「契約金と家賃はK市の福祉で出ますから」と伝え、その業者の社長自ら車で案内してくれ、気に入った物件に申し込みをした。高齢者だから家主さんの審査が下りないといけないから、と家主さんにもお会いし、「オタク(管理会社)が面倒を見てくれるなら」と了解を頂いた。
【なんで?】
物件は家賃が5万8000円で、市の福祉の基準を超えているので差額分は(実際には蓄えのある)本人が出すことにして、契約書は市に提出するものと実際のものと2通り用意してもらい、お客さんが契約に出向いたら……、業者は「うちは生活保護とは聞いていなかった。最初からそう話してもらっていたならともかく、それでは家主さんに言い訳できない」と断られてしまった、とお客さんから連絡が入った。なんで?、である。
【福祉のお世話】
資料請求の際、ちゃんと事情を説明して審査が通りそうな物件をFAXしてもらったし、それがこのお客さんのことと繋がらなかったとしても、店頭でも「市の福祉のお世話になる」と伝え、2通りの契約書を作成する件も了解していたのに、である。それで「生活保護だと聞いてない」とは心外である。 それでは私が意図的に事実を隠して審査を通そうとしたみたいではないか。それなら本人を連れて行ったりはしない。「生活保護のお客さんはやったことがない」とも言うが。免許の更新回数は(8)である。第一そういう条件で部屋を借りる人、生活保護以外に考えられるのか。本人を前に「生活保護」という言葉は遠慮して「福祉のお世話で」と柔らかく表現したのだが、再度ハッキリ「生活保護です」と言えば良かったか。(坂口有吉不動産・社長)























