第65回 住宅ジャーナリスト 櫻井幸雄 慧眼を開く 「パークコート御茶ノ水 ザ タワー」
住宅新報 2026年7月21日 号 4面
三井不動産レジデンシャルが事業主となる「パークコート御茶ノ水 ザ タワー」で7月7日メディア内覧会が開催された。
文京区本郷三丁目の旧・日本サッカー協会本部ビル跡地に建設される地上23階建て、総戸数267戸の超高層タワーマンションである。
同マンションは3月26日から公式ホームページを開設してエントリーの受付を開始。インターネットですでに3500件の反響があり、8月から集客を始める予定になっている。先行している「パークコート麻布十番東京 ザ タワー ノース/ザ タワー サウス」と比べると、スケールは控えめ。それでも大規模マンションであるし、「パークコート」グレードのつくりの良さも備える。
メディア内覧会では、冒頭に予定価格が発表された。
従来は、「価格未定」としてきたタイミングだが、近年、SNSで先を競うように価格が出されている。しかも、高めの予測価格が出るケースが多いので、〝正しい〟予定価格を早めに出したほうがよいという判断だろう。
公表された第1期1次の予定価格を抜粋すると以下のようになる。
・23階の約138m2が7億5000万円台
・15階約100m2が4億2000万円台
・15階約84m2が3億円台
・2階約72m2が2億円台
・15階約55m2が1億9000万円台
・2階約67m2が1億8000万円台
住戸は55.06~137.58m2の2LDKから4LDKの構成となるため、1億8000万円台から7億5000万円台予定ということになる。麻布十番よりは価格が抑えられているのだろうが、それでも100m2で4億円以上だ。
この価格で、パークコート・ブランドであるため、モデルルームは趣向を凝らしていた。ちなみに、モデルルームは1つで、約100m2の住戸を2LDKに間取り変更したものとなる。
パークコートといっても、200m2クラスの大型住戸はつくられず、最大でも約138m2……高額化の影響で、住戸の広さは限定されている。
それでも、目の肥えたリピーターのために、特別なオプション仕様が採用されている。そのひとつが、随所に施されるアール形状だ。
最大のアール形状はリビングの折り上げ天井に用いられている曲線(写真を参照いただきたい)。よく見ると、この折り上げ天井にはつなぎ目がない。加えて、主寝室のクローゼットまわりの壁も見事な曲線を描いている。
宮大工の手によるのではないか、と思えるアール形状だ。更に、もう一つの洋室にはライン照明を2カ所に配置する工夫もあった。独自の趣向に気づき、喜んでくれる客のためのオプションなのだろう。リピーターの顔を思い描いてつくり上げたマンションなのかもしれない。























