街で理念を証明する 異なる経営資源を持ち寄る 異業種ディベロッパー
住宅新報 2026年7月14日 号 5面
都市開発に求められる役割が広がっている。こうした課題は一社だけ、一つの業界だけで解決できるものではなくなりつつある。今、様々な領域の本業で培った強みを生かした企業が街づくりに加わっている。それぞれの異なる経営資源を、都市開発へ持ち寄る。新たな価値を生み出す。都市開発そのものが、多様な知見や経営資源を必要とする時代に歩み始めている。それぞれの強みを、街の価値へどう結び付けられるのかが問われている。街づくりという営みそのものが、新たな段階に入った。街づくりは誰のものなのか。その問いに向き合う企業こそがこれからのディベロッパーなのかもしれない。
理念は現場で形に
理念は、開発の現場で形にしなければならない。開発の現場では、どのように判断しているのか。三井物産都市開発は、一つ一つの「この場所だからこそ、できること」を積み重ねている。象徴的なのが、同社が保有する日比谷セントラルビル(東京都港区)にある。一般的なオフィスビルでは、収益を生まない共用空間は最小限に抑えられる。同社では、同社本社フロアの3分の1となる100坪を、誰でも無料で利用ができるカフェ併設のラウンジや交流スペース『日比谷セントラル ザ ラウンジ』として開設した。人が自然に集まり〝社内が街の一部になる〟との思いを込め、3年前の本社の移転時に、接点が生まれる場づくりを選択した。来夏には同ビル1階部分でも、規模を拡大して新たなラウンジを開設する。それは、「賃料を生まない空間」ではあるが、人の流れや新たな出会いなどの「賃料以上の価値が創出される」(土原氏)。建物全体、まちの価値も高まると考えている。






















