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プレミアム会員限定TRIAD 街の価値継承テーマに新ブランド 南青山に初弾竣工 小規模開発を展開

住宅新報 2026年7月7日 号 7面

売買・賃貸仲介
TRIAD 街の価値継承テーマに新ブランド 南青山に初弾竣工 小規模開発を展開

 「REMN AOYAMA」は地下1階から2階までを店舗4区画、3階部分を住戸1戸とした複合施設。東京メトロ表参道駅から徒歩約4分の、表参道のメインストリートから一本入った住宅と商業施設が混在するエリアに位置する敷地432.22㎡に延べ686.48㎡の地上3階地下1階建てを建設した。最上階住戸はプライベートサウナや屋上庭園を設置。ショールームやサロンなど、エリア特性から多様な用途を想定した。

 同事業は、隣接する2棟の戸建て住宅を一体で取得したことを契機に具体化した。同社企画開発部の田島大輔部長は新ブランド「REMN」を「既存ストックが持つ価値や街の記憶を受け継ぎながら、新たな価値へ進化させていくこと」と定義づける。同社が掲げる「マイクロディベロップメント」も、このブランド思想を具体化する取り組みだ。大規模再開発のように街を一新するのではなく、小規模な開発を積み重ねながら地域の魅力を高めていく考え方で、「(プロジェクトは)必ず建物がある状態から始まる。既存建物を建て替えるのか、生かすのかも含め、その場所が持つ価値を読み解くところから検討している」(田島部長)という。

従前の庭や吹き抜け 建物の配置に生かす

 「REMN AOYAMA」も、一般的な建て替えのように更地化して新たな建築を計画するのではなく、従前の庭や吹き抜けを生かし、建物中央には中庭「フォレストテラス」を配置。建物の中心に吹き抜けを設け、自然光や風を取り込み、地下1階から3階までを緩やかにつなぐ空間構成を採用した。各階の大開口サッシを全面開放することで、光や風、植栽を建物内部へ取り込み、街との連続性を感じられる空間を創出。街と建物との境界を緩やかにつなぐ空間の実現を目指した。

 吹き抜けを貫く象徴的な意匠には、2020年にイタリア・ティボリ地区で採掘された天然石「トラヴェルチーノブルー」を採用し、地下1階から3階まで連続して配置することで、地層のように積み重なる時間の流れを表現。自社が運営する不動産クラウドファンディングによって開発資金を調達する一方で、建築費高騰が続く中、仕様変更は行わず、施工方法や工程を見直すことでコストを抑えつつ、当初計画した品質を維持した。設計を担当した栗田祥弘氏(栗田祥弘建築都市研究所)は、「価値につながる部分は最後まで守るという考えだった。単純に仕様を落とすのではなく、施工会社や設計者と議論を重ねながら実現方法を探った」と振り返る。

 開発思想は事業面でも一定の評価を得た。当初はテナントリーシングを進めた後に売却する計画だったが、建築途中からブランド企業などからも引き合いが相次ぎ、リーシング前の段階で1棟売却が決定。立地に加え、物件の規模の希少性に加え、ブランドの考え方も一定の評価につながった。リーシング前の成約決定の背景には、街づくりにも主体的に関わりつつ全体の価値向上を目指すといった方針もうかがえる。

 今後は7月に代々木駅前で第2弾の竣工するほか、「マイクロディベロップメント」を軸に、地域の価値向上を目指した都市再生を展開していく方針だ。

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