森トラストなど 地域熱供給システム 複合プラントが効果 防災性・レジリエンス向上
住宅新報 2026年6月16日 号 4面

「東京ワールドゲート」の地下に設置されている「第2プラント」
森トラストと城山熱供給、日本ガス協会、日本熱供給事業協会は6月9日、東京都港区の神谷町エリアで稼働中の地域熱供給システム「城山熱供給プラント」を報道陣に公開した。地域熱供給とは、 冷水や温水等を1カ所でまとめて製造し、管を通じて街区に供給するシステム。個々の建物で熱源設備を設置するのに比べて、省エネ性や環境保全性、防災性に優れていると言われている。
同エリアでは再開発街区「城山ガーデン」の完成に合わせて1992年に「第1プラント」が稼働開始。道を挟んだ反対側に、同じく再開発街区「東京ワールドゲート」が開業した2020年に「第2プラント」が稼働開始。第1プラントの改修を経て、現在は2つのプラントでこのエリアの大型ビル「城山トラストタワー」「城山トラストコート」「神谷町MTビル」「東京ワールドゲート」の4棟に連携供給している。
森トラストの広報・マーケティング部の相澤直亮氏は、「城山熱供給プラントは同一エリアでプラントを増設し、連携しているのが特徴的。両プラントを地下の管でつなぎ、冷水や蒸気を相互に融通するシステムを構築している」と説明。また、同氏は防災対応力についてこう強調した。「近年、オフィスビルにはテナントのBCP対応が強く求められているが、中圧ガスを利用するコージェネレーションシステムや非常用発電を採用しているため、停電時にも平常時の80%の電力を1週間程度供給できる。1つのプラントが停止しても、もう1つのプラントでカバーできる」。
日本ガス協会によると、現在、地域熱供給システムは全国132地域で稼働中。エリアとしては再開発事例の多い首都圏に集中している。大手不動産会社が大型再開発と合わせて導入するケースが多く、例えば、東京・丸の内や大手町エリア、横浜のみなとみらい21エリア、東京・芝浦エリアなどがある。





















