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プレミアム会員限定三井不リアル 児玉新社長に聞く 「人」を軸にAI活用 顧客と〝線〟でつながる 富裕層接点の中核へ

住宅新報 2026年5月19日 号 6面

売買・賃貸仲介
  • 三井不リアル 児玉新社長に聞く 「人」を軸にAI活用 顧客と〝線〟でつながる 富裕層接点の中核へ

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  • 三井不動産リアルティ 代表取締役社長 児玉光博氏

    2 / 2三井不動産リアルティ 代表取締役社長 児玉光博氏

 児玉社長は、「人」を軸にした仲介進化を説く。AI・DXの活用を進めながらも、「最後は人と人」と語り、顧客との長期関係構築を軸に据える。「歴史ある会社。社員はグループ連結で約5600人、その家族まで含めれば相当な規模になる」。1969年設立の同社を率いる責任について「プレッシャーは大きいが、今は楽しみながら仕事をしている」と話す。

 売買仲介市場については、「この数年は追い風が吹いていた」と振り返る。低金利や新築供給減少、価格上昇を背景に中古流通市場は拡大し業績も好調だ。ただ、直近では変化の兆しも見えるという。「以前は物件が出ればすぐに決まったが、最近は価格上昇や金利上昇もあり、決定までに時間がかかるケースが出てきた」。湾岸エリアの一部では、新築価格を中古価格が上回る場面も見られ、「価格を調整しないと買い客につながりにくい局面も出てくるのではないか」。一方で、市場を支える購買意欲は依然強いという。売り手は50~70代、買い手は30~40代が中心で、「高額物件の買い手も若い。数年はこの構成が続くのではないか」とみている。

 こうした市場環境の中で、同社が重視するのが「線」での顧客接点だ。単発の売買ではなく、賃貸や有効活用なども含め、ライフステージ全体で継続的に関係を深めていく。「困ったら三井へ、という流れをつくりたい」。特に富裕層戦略を強化しており、今年4月には「コンシェルジュ本部」を新設した。国内外の富裕層顧客に対し、売買仲介だけでなく賃貸、有効活用、駐車場事業など各部門を横断した提案を進める。

 「各本部で顧客を抱え込むのではなく、〝会社の顧客〟として接点を持っていきたい」。三井不動産グループ全体としても、リアルティ社がBtoC接点の入り口になるとの意識は強い。

 その土台として進めるのがAI・DX戦略だ。今年4月、「AI戦略グループ」を立ち上げ、全社的にAI活用を推進する。「AIは業務効率化だけではなく、顧客サービスや仲介そのものを変える可能性がある」。契約書や重要事項説明などについても、将来的なデジタル一本化が望ましいとの考えを示す。

 ただし、AIが人に置き換わるとは考えていない。「米国はAIが情報を集め、人が活用するイメージ。日本はそこに〝人間らしさ〟が加わる」。データやAIは、顧客と仲介担当者をより深くつなぐ武器になるとの認識だ。

 同社の強みとして挙げるのは、「人」「組織力」「グループ力」。特にリテール部門ではユニット制を採用し、個人営業に偏りがちな仲介業務を複眼的に支える体制を構築。若手育成にもつなげている。

 「顧客目線にどれだけ近づけるかが本質だ」。AI・DX時代を迎える中でも、顧客に寄り添う人間力を核に据え、仲介のあり方そのものを進化させようとしている。

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