第51回 住宅ジャーナリスト櫻井幸雄 慧眼開く 野村不動産 賃貸レジ「TOMORE田端」
住宅新報 2026年4月7日 号 4面
野村不動産の「TOMORE(トモア)田端」はコリビング賃貸レジデンスと位置づけられ、シェア型賃貸住宅とコワーキングラウンジを融合させた新しい賃貸形態となる。その第1弾となる「TOMORE品川中延」は2025年2月に竣工。「TOMORE田端」は第2弾としてこの3月に竣工した。
建設地はJR山手線とJR京浜東北線を利用できる田端駅から徒歩7分の住宅地内。西日暮里駅からも徒歩9分となる場所だ。スーパーマーケットの「マルエツ田端店」まで徒歩2分となり、スーパーの上には野村不動産グループのスポーツクラブ「メガロス田端」があり、「TOMORE田端」の入居者は割引料金で利用できるようになっている。
生活利便性は良好だし、なにより山手線駅から徒歩圏という強みもある。都心部で働くシングルには魅力的な立地だろう。
建物は地上8階建て、全160戸と規模が大きい。「TOMORE」は100戸以上の規模を特徴としている。スケールメリットで、共用のリビング「コリビング」とワークスペース「コワーキング」を広くできるからだ。
その広さは、1階の「コワーキングスペース」が90m2超で、2階の「コリビング」は約120m2。それに加えて、各フロアのシェアランドリーが共用部分となる。
住戸は約13m2から約15m2で家賃は月額9万円から13万5000円の設定である。
近年、分譲型ワンルームは25m2以上となっているのに対し、14m2前後というのはかなり狭い。投資用として販売されるワンルームと同等か、それより狭い印象だ。
そのため、居室にキッチン設備はない。収納はホテルのシングルルームで玄関横に設置される洋服掛け程度のものとなり、あとはベッド下部を活用することになる。それでも、トイレと洗面、入浴設備は別としている。それらを一体化した、いわゆる「3点ユニット」は賃貸市場で敬遠されがちなので、それぞれを個別に設置しているわけだ。
とはいえ、入浴設備にバスタブまで備えることは少なく、シャワーを浴びるだけのシャワーブースとなる。
各住戸内にはないダイニングキッチンとリビング機能、そして洗濯機の機能を共用部に求めるため、コリビングとコワーキングスペース、シェアランドリーが設けられていることになる。
これら共用施設の広さを合算すると、300m2くらいか。それを160戸で割ると、1戸あたり2m2程度……13~15m2が実質15~17m2となる計算だ。以下続く。























