不動産学の魅力 明海大学 不動産学部 第92回 駅前集約は〝定住〟を生むのか 交通利便性の向上による影響を分析
住宅新報 2026年3月17日 号 7面
私は修士論文として、人口減少下にある地方都市において、駅前集約と都市内部の利便性向上を中核とする従来の都市政策が、住宅市場及び居住地選択と必ずしも整合的ではない可能性がある、という問題意識から、千葉県木更津市を対象として実証的に研究を行った。
木更津市は東京湾アクアラインの開通などにより、都心までの交通利便性が大幅に改善している。こうした変化を踏まえて、まずは外生的な交通利便性の変化が、住宅価格にどのように反映されたかを分析した。その結果、住宅価格は一貫して駅への近接性が重要であるものの、高速道路を利用した広域移動の利便性が向上した結果、高速道路へのアクセス性が住宅市場において評価されるように変化したことが示された。
これは、住宅立地の評価軸が、駅への近さのみに基づく構造から、広域移動の利便性を含む形へと部分的に変化していることを示唆している。
























