引取業という新境界 流通の補完か変容か
住宅新報 2026年2月24日 号 6面

不動産の引取業は、これまで明確な業態として語られることの少なかった分野だ。空き家や相続物件など、売却が難しい不動産を引き受ける仕組みは、課題解決型の新しいサービスとして紹介される場面が増えている。
一方で、受け止めは一様ではない。「必要な役割だとは思うが、判断が難しい」。現場で聞こえてくるのは、期待と慎重さが入り混じった声だ。引取価格の妥当性や、その後の活用、責任の所在など、整理しきれていない論点は少なくない。
引取業は、従来の仲介業とは機能面で異なる立ち位置にある。市場での売却を前提とせず、まず物件を引き受ける点に特徴がある。その柔軟さが評価される一方で、「仲介の延長線上で考えてよいのか」という戸惑いも生じている。業態としての輪郭は、まだ共有されていない。























