リコシス 空気質を提案 換気×清浄を一体化 マンション向け新モデル
住宅新報 2026年1月20日 号 6面
同システムは、屋外から取り入れる空気を高性能フィルターで清浄化した上で、排気との間で熱と湿度を交換する全熱交換方式を採用する。熱交換型換気を前提とする点から、省エネリノベの一環と位置付けている。外気温や湿度の影響を抑えながら換気できる点が特徴で、花粉やPM2.5など微小粒子への対応も想定する。
空気環境改善を実証
実証実験では、夏期に外気温34.7度の環境下でも、室内に取り込む給気温度を26.4度まで低減できたという。リコシス取締役で、リノベーション協議会の専務理事も務める伊福澄哉氏は、「冷暖房負荷を抑えつつ、換気による空気環境の改善効果を確認できた」と説明。その上で今回の取り組みについて、「高気密高断熱の次のステージだ」と位置付ける。「温熱環境に加え、空気の質まで含めて設計することでリノベーションの差別化につなげたい」とも語る。
設計面では、マンションリノベーションを主なターゲットとし、二重床・直貼り床のいずれにも対応可能な施工方式を用意。二重床では床下空間を、直貼り床では天井や梁(はり)部を活用してダクトを配置する。標準的な工期は3日程度とし、導入のしやすさやメンテナンス性にも配慮した。近年は省エネ性能の向上に加え、花粉、PM2.5、ウイルス対策など空気環境への関心が高まっている。リコシスは同製品を通じて、集合住宅における換気の新たな選択肢を提示していく考えだ。
導入コストは本体・工事費を含め約100万円を想定し、インテリックスグループが手掛ける買取再販物件の一部で先行導入を進めている。今後はリコシスが展開するフランチャイズ加盟店への販売促進も行う計画だ。伊福氏は「加盟店の多くは請負事業者であり、個別提案を通じて顧客のこだわりニーズに応じた導入が進むと見ている。買取再販でも差別化を図りたい高額物件なら商機があるのではないか」と話し、初年度100台の導入を目標に掲げる。
伊福氏は、省エネリノベの現在地についても言及する。内窓設置を中心とした窓リノベの取り組みは進展していると評価する一方で、既存住宅における省エネ基準適合化は依然として十分とは言えず、省エネによる快適性や性能向上が市場で評価されにくい点を課題に挙げる。
その上で、26年3月までの策定が予定されている新たな住生活基本計画の議論に触れ、「性能向上を行った既存住宅の価値が、市場や査定の中で適正に評価される方向性が示されつつある。協議会としても、この流れに沿って取り組みを強化していきたい」と述べた。























