リノベ協 総合グランプリに遊び心の住まい 百人超でプレハブ再生 DIYで断絶を克服
住宅新報 2025年12月23日 号 6面
リノベーション協議会(山本卓也理事長)は12月11日、東京都内で「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2025」授賞式を開催した。会員企業の施工実績の中から1年を代表するリノベ作品を選出するもので、施工費別に800万円未満、1500万円未満、1500万円以上、無差別級の4部門に分類。全206作品からSNSを活用した一般投票で入賞60作品を選出。住宅関連のメディア編集者らによる最終審査の結果、合同会社つみき設計施工社の「人間は、つくることをやめない」(施工費1000万円、工期6カ月)が総合グランプリに輝いた。
これは、築54年のプレハブ戸建て「セキスイハイムM1」を、施主を含む100人超がDIYやデザイン設計等を担う〝つくり手〟として参画したもの。「住宅の流通革命」と銘打ち、70年代に大量生産された鉄骨ユニット住宅の断熱性能を高め、手狭な間取りは壁を抜きユニットをつなぐことで解消。キッチンや天井に家族や仲間と巨大な絵を描くなど、家族や仲間が個性・多様性を表現するキャンバスに更新した。
講評によると、「M1は本来、『無目的な箱』を組み合わせて、住まい手らしい自由な家に仕立てるという思想で作られたもの。だが、プレハブ住宅は安定商品化を目指し、住まい手の参画を排してしまった。その断絶をDIYという手法で乗り越えたのが同作品。見た瞬間、非常に楽しく、家が笑っていると感じた」と評価した。受賞を受け、同社は「つくり手が多様になればなるほどリノベーションは楽しくなる。プロとして、業界として、あらゆる人を迎え入れ、支え、面白がる覚悟はあるか。そんな思いを込めた」と述べ、会場から大きな拍手を集めた。
高コスト時代の〝挑戦〟も
各部門の最優秀賞は次の通り。【800万円未満】フロッグハウス「市営住宅のあり方を、団地の経験値で解く」▽【1500万円未満】コスモスイニシア「わたしのための、パブリックスペース」▽【1500万円以上】リノクラフト「ガリバーを解き放て!」▽【無差別級】エンジョイワークス「未踏の集落リノベーション、月見台住宅」。コスモスイニシアは、エントリー事業者が優秀作品を選ぶ「プレイヤーズチョイス」とのダブル受賞となった。
このほか、入賞作品の中から特別賞15件も選ばれた。25年のコンテストは、買取再販モデルによる社会課題解決や、高コスト時代の断熱・換気性能の追求、単身者の地方移住と空き家の活用、様々な当事者を共感力で巻き込むエリアリノベーションなど、ユニークな視点の作品が多く表彰された。


























