東京カンテイ 中古マンション調査 高水準続く年収倍率、地方でも取得負担感 中枢4都市で価格そろって上昇
住宅新報 2025年12月23日 号 6面
連載: 東京カンテイ 中古マンション価格
東京カンテイが調査した地方中枢4都市(札幌・仙台・広島・福岡)の中古マンション価格動向(グラフ参照)によれば、25年7~9月期(3Q)の平均坪単価は、4都市すべてで前年同期を上回った。全国的にマンション価格の高止まりが続く中、地方中枢都市でも中古マンション価格の底堅さが確認された。
都市別では、札幌市の25年3Qの平均坪単価は113.7万円と、前年同期から1割強の上昇となった。24年以降も上昇基調が続いており、水準の切り上がりが明確だ。仙台市は116.8万円と、前年同期比では小幅な上昇にとどまったが、下落には至らず高水準を維持。広島市は123.3万円と、前年同期を上回る推移が続き、地方中枢4都市の中では中位の価格帯に位置する。福岡市は152.8万円と、4都市の中で最も高い水準を示し、前年同期からの上昇幅も大きかった。
上昇率には都市ごとの差があるものの、4都市全てで前年同期比プラスとなった点は共通しており、地方中枢都市における中古マンション市場が総じて底堅く推移していることを示している。
一方、同社が12月8日に公表した24年のマンション年収倍率によると、新築マンションの全国平均は10.38倍と前年から0.29拡大し、8年連続で上昇した。築10年中古マンションも全国平均で7.55倍と0.07拡大し、住宅価格水準の高さが続いている。地方圏でも9倍台や10倍に達する地域が散見され、住宅取得に対する負担感は全国的に意識されやすい状況にある。
年収倍率は都道府県別で算出されており、地方中枢4都市の数値を直接示すものではない。ただ、全国的に年収倍率が高水準で推移する中で、地方中枢都市の中古マンション価格が前年を上回る水準を維持している点は、住宅市場全体で価格の下支えが続いていることを示唆している。
高水準推移の見通し
足元のデータを見る限り、25年10~12月期(4Q)も、急激な調整を示す材料は現時点では確認されていない。3Q時点で4都市全てが前年同期比プラスとなっていることから、4Qも高水準を維持する可能性が高いと見られる。一方、都市によっては上昇ペースが緩やかになっており、価格動向は「一段の上昇」というよりも「高水準での推移」が中心となりそうだ。
総じて、地方中枢4都市の中古マンション市況は全国的な価格高止まりと年収倍率の高水準を背景に、25年後半も底堅い展開が続く見通し。都市部に限らず、地方中枢都市でも住宅取得環境の変化が続いている状況がうかがえる。

























