第36回 住宅ジャーナリスト櫻井幸雄 慧眼を開く「マンション人気指数」最新版を公開
住宅新報 2025年12月16日 号 4面
11月25日に「マンション人気指数」の最新版を私のオフィシャルサイトで公開開始した。今回の調査期間は2025年7月1日から9月30日までの3カ月間。調査で日本一の人気マンションとなったのは「Brillia Tower 乃木坂」。東京都港区南青山に建設され、地上27階建て総戸数102戸、1フロア2戸から3戸となるスリムな超高層マンションだ。102戸のうち一般販売住戸は37戸にすぎない。その結果、人気指数は25.5という驚異的数字になった。
その価格は約176m2の最上階3LDKが25億円となり、20階の2LDK(約71m2)が4億9900万円など。
この価格設定でも、第1期第1次販売20戸が最高49倍、平均7.6倍の抽選倍率で即日完売した。最高倍率となったのは、約71m2の2LDKだった。
このほか、高い人気指数となったのは、好立地の物件ばかり。といっても、山手線内側の純都心物件は減り、23区内山手線外側エリアや神奈川、埼玉、そして福岡の人気エリアのマンションが並んだ。
いずれも中規模、小規模の物件。大規模マンションでの人気マンションとなると、「ザ・パークハウス門前仲町」(全240戸で人気指数4.2)と、「パークシティ小岩ザ・タワー」(販売総戸数521戸で人気指数3.7)、「バウス加賀」(全228戸で人気指数1.4)、「ザ・パークハウス武蔵小杉タワーズ」(全1438戸で人気指数2.5)など。大規模マンションを建設しにくくなった状況が浮き彫りになっている。
加えて気になったのは、首都圏以外で人気マンションが少ないこと。愛知県では5物件はまだよいとして、京都府、滋賀県、大阪府、兵庫県で14物件とかなり減ってしまった。とはいえ、京都や大阪の中心部では、アンダーで販売されるマンションが増えだしているので「状況が変わった結果」ともいえそうだ。
札幌、福岡、那覇でも人気物件は限定的……。とはいえ、各エリアで選りすぐりの場所のマンションが目に付く。いわゆる「地域一番立地」のマンションが増えている印象だ。
一方、首都圏では低層の人気マンションが一気に増えた。
原因は、用地取得の問題があるのだろう。大きな土地の入手が難しくなり、住宅地内のほどほどの土地を買わざるを得ない。結果、高さ12メートルまでの制限内でマンションをつくる……。マンション開発が変化してきたことは紛れもない。























