良質な不動産コンサル普及へ 中間まとめ構成案示す 支援ツール作成等WGも始動
住宅新報 2025年11月25日 号 6面

共感不動産の輪
委員のプレゼンテーションでは、九州で不動産コンサルティングに取り組む吉原住宅の吉原勝己代表取締役が、「ビンテージビル文化」について解説した。〝経年優価〟の考えに基づくリノベーションで築古ビルの価値を高め、入居者のつながりという共感力で建物の文化をつくる〝共感不動産〟の可能性を提示。様々な職種の市民がまちづくりの主体となっている現状を指摘し、「不動産コンサルティングマスターの活動は様々な社会課題解決の入り口だ。その知見をこれらの人材の育成、普及に役立てる役割を担えるのではないか」と話した。
また、全国宅地建物取引業協会連合会の岡本洋三常務理事は、宅建業者が不動産コンサルを行う際の諸課題について「いかに媒介との業務範囲を明確化できるか」と述べ、報酬体系の明確化、従事者の専門性の確保の観点からも課題があると説明した。
実務家として年間1500件以上の相続相談実績を持つNextBRANDING代表取締役の佐藤雄樹氏は、クライアントに対するコンサルティング提案の価値向上が不可欠とし、「免許制度の導入があってもいいのではないか」と述べた。
事務局からは、5章構成を想定した中間とりまとめの構成案が説明された。良質な不動産コンサルティングの普及・定着に向けて、業務に対する負担感や不明確な業務範囲、不動産コンサルタントの信頼性等の課題を整理すると共に、倫理意識の確立や研修の充実、媒介業務との区分といった方策を記す方針。不動産コンサルタントの地位向上やスキルアップ、報酬についても現状と課題、各委員の収受事例を整理していく考えだ。
地域WGへ調査も
なお、第2回会合で示された2つのWGも始動した。同検討委員会の米田淳委員(大阪府不動産コンサルティング協会)を座長に5人で構成される。空き家(居住用、戸建て)を対象とした支援ツール作成と、報酬額算定の考え方の整理等に関して、25年度中の成果物作成を目指す。後者については、地域WGを対象としたアンケートも近く実施し、必要な更新を図っていく考えだ。























