知って得する建物の豆知識 410 建築をめぐる4つの格言 「神は細部に宿る」の意味は
住宅新報 2025年11月11日 号 7面
建築の歴史は、技術や素材の進化と共に、「空間はどうあるべきか」を問い続けてきた思想の歴史とも言えます。近代以降、建築家たちは装飾や様式を超えて、建築空間そのものの本質を探求しようとして来ました。その軌跡を象徴するのが、ルイス・サリヴァン、ミース・ファン・デル・ローエ、ル・コルビュジエの残した言葉です。
「形態は機能に従う(Form follows function)」という言葉は、アメリカの建築家ルイス・サリヴァンが19世紀末に提唱した理念で、装飾過多な歴史主義建築が主流だった時代、サリヴァンは近代都市の現実に即した「高層建築」のあり方を模索し、構造と用途の必然性から美を導こうとしました。この思想は、単なるデザインの合理化ではなく、建築が「生命のように有機的に」機能から形態を育むという有機的機能主義の表明でもありました。
やがてこの思想は、弟子のフランク・ロイド・ライトへと受け継がれ、水平線を強調するプレーリーハウスや「落水荘」に見られるような、自然環境や生活動線と融合する建築として展開されました。今日においても、機能から導かれる空間の形は単なる省略ではなく、「人の暮らしに根ざす形態」の探求であり続けています。
























